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占術師速水丈太郎  ローマの少女
第三十八章
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ね」
「彼女も」
「そうです、まだ」
 彼はまだ油断してはいなかった。剣と盾を用意しても。それでもまだ少女の実力を甘く見てはいなかったのである。ここは彼の用心深さが出ていた。
 天使は一旦身体をその六つの翼で覆う。それから思いきり拡げて羽根を撒く。その羽根は黄金色の光となり少女に降り注ぎ、周りを覆ってきた。
 それにより少女の光は消されていく。それだけではなく羽根の光は少女の身体に触れるとそれだけで彼女の身体に火傷の様な煙を生じさせたのであった。
「天使の羽根というわけね」
「御名答です」
 速水はその言葉に頷く。
「如何ですか、この羽根は」
「そうね。見事と言うべきかしら」
 速水を見据えて述べる。
「けれど光が駄目というのなら」
 少女は光を消してきた。それからすぐに身体から別のものを出してきた。
「これならどうかしら」
「これは」
「そう、これこそが私の本来の力」
 あの影であった。
「永遠の闇。これならば私に勝てはしないわね」
「くっ」
 アンジェレッタはそれを見てすぐに右手を横に切った。すると全ての水晶から七色の光が出てそれが少女を撃った。


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