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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
08 はるかなる日々 その二
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一旦兵を引いてアンベルグとエルランゲンの間に防衛線を敷いたみたいですね。
どっちを攻めてもゼノビアから後詰が出せる配置です。
こちらも、魔女デネブが降伏しましたのでその警戒に当たっていた兵をこっちに呼んでいる所なのでしばらくは動かないでしょうね」
「それだけ、姫様の宣言が衝撃的だったという事じゃろうな。
だからこそ、姫様。
嘘偽りなく言ってくれ。
皇子は……トリスタン皇子は本当に生きておられるのか……?」
老人から搾り出したかのような魂の言葉に、私は彼の手を取って囁く。
「本当です。
我々はトリスタン皇子が生きているのを確認しており、接触する為に配下の者を動かしています」
老人の目から涙が溢れる。
彼の後悔が、捕らわれの時間の中に積み重ねられた怨嗟が、その涙によって解けてゆく。
「おお……神よ……
貴方に感謝します……」
ただ静かに嗚咽の声をあげる老人を一人にしてあげる為に、私は静かにアッシュの部屋を出る。
その後ろにコリが居て私に囁きかけてきた。
「姫様。
良いニュースと悪いニュースがある。
どっちから聞きたい?」
「良いニュースからお願い」
「トリスタン皇子生存のニュースはスラムにまで広がって、動揺が始まっている。
既にスラムの有力者の幾人かはこっちに寝返った」
たしかに良いニュースだ。
これで、ゼノビア攻略の障害の一つであるスラムについて手が打てるからだ。
「で、悪いニュースは?」
「トリスタン皇子の従者ってのに接触できた。
だが、解放軍の振る舞いに信用ができないらしい。
特に姫様。あんたが」
ですよねー。
分かっていたけど、デネブ取り込みの為のカオスフレームの低下がこんな所に出てきている。
とはいえ、攻略の手段がない訳ではない。
「じゃあ、その従者に再度接触して頂戴。
『お話がしたい』と」
「姫様聞いているのか?
相手はあんたが信用できないって言っているんだぞ!」
呆れ声でコリが肩をすくめる。
私も似たようなポーズをとって茶化しながら話を続ける。
「だから、お話をして相互理解をしましょうって言っているのよ。
何もトリスタン皇子と話がいきなりできる訳ないでしょう。
宗教都市プルゼニュで双方二人の従者をつけてお話をしたいと言って頂戴」
貿易都市フィラーハ。
占星術師ウォーレンが占った結果、トリスタン皇子とその一党が潜んでいる可能性が一番高い場所である。
「買収は?」
「しなくていいわ。
むしろ逆効果よ。信用されていないらしいから。私」
「違いない」
二人して冗談に笑い声をあげるが、後になって思った。
こんな冗
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