暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
36話:クリスマスイヴの夜にて
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られないだろうから、俺がクロノ達に伝えるしかない。
「それにしてもヴィータ、少し恐いぞ」
「うるさい…士には関係な―――」
「ヴィータ、そんな口利くとこうやで!」
「んあっ!あ〜!」
また鼻つまみの刑に処されるヴィータ。はやては強いな〜、権限的な意味合いで。
その後、色々話している内に時間は夜になり、俺達は病院から去った。
「…じゃ、俺達も帰るか」
「士君…」
「ん?」
アリサとすずかが帰るのを見送ってから、俺はなのはに話しかける。なのはは俯きながら言う。
「…先、帰ってもらってもいい?」
「あぁ、わかった」
俺はそれだけ言って、俺は病院を離れる。
「―――気をつけろよ」
「……うん…」
横に見える街並みが、流れていく。
別に街が動いている訳じゃない。俺が速く走っているだけだ。できるだけ早く、シャマルさんの通信妨害を抜け出さないといけないからだ。
「トリス、どうだ!?」
〈まだダメです!繋がりません!〉
「くそ!」
クロノへの通信が繋がらない。こうしている間にも、なのは達が戦っている。もしかしたら、闇の書が覚醒するかもしれない。仮面の男が介入して、予想外の状況になっているやもしれない。
そう考えると、マイナスな考えしか思い浮かばない。冷静でいなければならないのはわかるが、それでも焦る気持ちを止められない。
[―――…つ……かさ……!]
「っ!クロノか!?」
[士!]
そこでようやく、待ち遠しかったクロノの声が聞こえる。俺はその場で足を止め、周りを見渡す。
[士、そっちの状況は!?]
「なのはとフェイトが、おそらくシグナム達と戦闘中だ!場所は海鳴病院付近のどっか。地上じゃないのは確かだ!」
[僕もそっちに向かってる!ユーノやアルフも一緒だ!君もすぐになのは達の救援に!]
「わかった!」
その言葉を聞いて、俺は先程までとは真逆の方を向く。その方向の一番高い建物から、煙が立っているのが見える。
「マズいな…」
〈私達ではあそこまでの広範囲結界を張るのは、難しいですし…〉
「つべこべ言わずに、行くしかないか」
そう言いながら、一歩を踏み出そうとした瞬間、俺の周りに火花が散る。思わず顔を腕で隠す。
腕を退けながら前を確認すると、一つの人影が目の前を悠々と歩いている。
―――奴だ。
「行かせませんよ。もう少しで闇の書が完成するのですから」
「てめぇに指図される程、俺も落ちぶれちゃいねぇ」
俺はそう言いながら、トリスをディケイドライバーへと変え、それを腰に当てる。
奴は持っていた銃を捨て、エクストリームの力を行
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