A’s編
小さな勇者たち
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破壊を望むリインフォースに叫ぶ。
しかし、彼女はなかなか首を縦にふらない。
いや、たぶん彼女は何があっても縦にふることはないだろう。
なんとなく、そう感じた。
「ホンの僅かな時でしたが、あなたと共に空を駆け、あなたの力になることができました。心残りは、ありません。だから、私は笑って逝けます」
「そんなん・・・そんなんちゃうやろ、リインフォース!」
そう言ってはやては車椅子を動かすが、降り積もった雪に隠れた凹凸に引っかかり、車椅子を倒してしまう。
「なんでや・・・これからうんと、幸せにしたげなあかんのに・・・」
「大丈夫ですよ。私は既に、世界で一番幸福な魔道書ですから」
そう言ってリインフォースははやてを立ち直らせる。
「我が主、一つだけお願いがあります。私は消えて、小さく無力な欠片へとなります。もしよろしければ、私の名はその欠片ではなく、あなたがいずれ手にするであろう新たな器へと送ってあげてくれませんか?祝福の風、リインフォース。私の願いは、きっとその子に受け継がれます」
「リイン・・・フォース・・・」
「はい、我が主」
そしてはやては大粒の涙を流し、リインフォースは中心へと戻る。
すると、また光が集まっていく。
「我が主、守護騎士たち、それから小さな勇者たち。・・・ありがとう」
そう言い残し、リインフォースは夜の闇へと消えていった。
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