暁 〜小説投稿サイト〜
弱者の足掻き
四話 「邂逅」
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前に進むのを知らせていた音なのに、今は壁に繋がれた音の様に聞こえてしまう自分が分からない。
人に見て【認めて】もらえる。なんて、なんてありえないことを事を自分は思っていたのだろう。

「……アハ」

余りに可笑しくて、何が可笑しいのか分からなくて、自然と笑ってしまう。
ああ。どうせなら自分の名前の様に、深く積もる雪の様に、埋まってしまえばいいのに。

????????

もう鳴らない鎖の音を思いながら、そう思った。










「おじさん、ホントにこれやるの」
「ああ、やれ。お前なら出来るって。何かやらかしてどうせもうここ来ねぇんだ、問題ねえ。存分に好きにやってこい」
「……それでいいんですか?」
「いいんだって。だから好きにやって、いっそ嫌われるぐらいの事でもしてこい。んで、気に入ったもんでもあったら手に入れて来い。変なもんでもまあ、そんときゃ……金はお前の親の使うから文句言わねぇよ」

目が覚めての朝。昨日言われた仕事をするというのでその準備。といっても、こっちよりも先に起きていたおっさんが既に用意していたらしく、バックを背負えばそれで終了だ。そう、それは問題ない。

(にしても、ガキに交渉事やらせるってどういう了見だオイ)

問題なのはその内容だ。二手に分かれて村を回り、特産でも名物でも掘り出し物でも何でもいいから手に入れてこいって何だよ。しかもなかったり、金で駄目ならバックの中のもん物々交換でして来いって……ガキにやらせることか、これ? 商人って、こんなものなのだろうか……。

「んで、後あれだ。出来るんだろ」
「……はーい」

言われ、めんどくさいが両手を合わせ印を組む。
既に練ったチャクラが印を組むことによって変換され、その結果を表す。

????“変化の術”

ボン、という音ともに自分の体が変わる。軽く見渡し、変な所がないかを見やる。にしても、どんな理屈で背丈まで変わるんだこれ? ちゃんと全体に感覚あるし。

「おお、ホントに変わるんだな。便利なこった」
「まあ、便利は便利だと思います。高いとこの物とかも普通に取れますし」
「俺も使いてーなオイ。ま、それなら問題はなさそうじゃねーか」

確かに、見渡したところさほど問題はない。パッと見十七八、多くとも二十ちょいってとこの男に変われている。
中身が体に合ってないせいか、チャクラのもとになる精神エネルギーと身体エネルギーの片方、精神エネルギーの割合が高かった。そのためかチャクラコントロールの難易度が高く、それをなんとかするためにひたすら頑張った。なのでこれ位の術ならミスなどロクにしない。
効率や割合ってほんと大事。変化で腕がダルッダルになったのを見たときはかなりキモかった。

「んじゃ、行
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