<1:憂鬱な日々編>
第98.5話:同棲初夜
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
オルグくん」
「どういたしまして」
なのはと俺は小声でそう言うと、お互いに笑い合った。
「おやすみなさい」
「おやすみ」
俺は最後になのはの額にキスを落とすと、寝室を出て自室に戻った。
そして、なのはのぬくもりと匂いが残るベッドで眠りにつくのだった。
翌朝。
俺は身体を揺すられる感覚で目を覚ました。
目を開けると、俺の部屋には日が差し込みまぶしさで目を細めた。
「やっと起きた。 早くしないと遅れるよ」
近くでなのはの声が聞こえる。
声のした方に目を向けると、ニコッと笑うなのはの顔があった。
「悪い・・・起こしてくれてありがとな」
「そんなのいいよ。 ゲオルグくんが遅れると私も遅れちゃうし」
「なるほどね」
俺はなのはの言葉に苦笑すると、グッと伸びをしてから身体を起こした。
立ち上がって首を左右に何度か曲げると、ゴキっと音が鳴る。
「飯は?」
「できてるよ。 ヴィヴィオも待ってるし行こ」
俺はなのはに向かって頷くと、ダイニングルームに足を向ける。
そのとき、右腕をひかれる感触がした。
振り返ると、なのはがわずかに頬を膨らませていた。
「なんだよ?」
「ゲオルグくんさぁ、なにか忘れてると思わない?」
「はぁ?」
なのはの言っている意味が判らず、俺は首をひねった。
しばらく考えても何も思いつかず考え込んでいると、
目の前のなのはの表情がだんだん不機嫌になっていく。
「もうっ!」
そう叫んだなのはが俺に向かって飛び込んでくる。
そして、俺の首に腕をまわして俺にキスをしてきた。
「んっ・・・」
1分ほどたって、ゆっくりと俺から身を離したなのはが俺を見上げる。
「朝の挨拶は大事だとおもうの」
なのはの言葉にハッとさせられた。
俺はなのはを抱き寄せその額にキスを落とす。
「おはよう、なのは」
「おはよ、ゲオルグくん」
なのははニコッと笑っていた。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ