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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-2
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それでも世界規模で使われている。先進国は必ず持っている。


そして、篠ノ之束が望んだ使われ方。ISによる宇宙空間での活動。これは、蓮が束を一緒に宇宙空間へ行き、月の全容調査でもう果たしてしまった。その時の束の表情は蓮にとって、とても衝撃のあるもので。生涯忘れることが出来ないくらいのもので。
嬉しさと、悲しさと、悔しさと、苦しさと、愛しさと、寂しさがごっちゃごちゃになった。そんな良く分からない入り混じった感情。


「よし、決めたっ。君に次会えた時にあげるとしよう。一回だけだとそこら辺の赤の他人と何も変わらないからね。それでいいかな?」
「……ッ、ハアッ。分かりました、次に会えた時にします」
「うん、えらいえらい。よく引き下がったね。そんな君にご褒美を上げよう」


そう言うと束はポケットの中から何かを取り出した。ポケットから取り出したものを赤髪少女の目の前に指でぶら下げるようにして、見せる。


束がポケットから取り出したものは、綺麗な赤い石がつけられたネックレス。何の変哲もない、アクセサリーショップに行けば普通にありそうなごくごく普通の石。


「これは今は普通の石かもしれない。でも、次に会った時にこの何の変哲もない石が、君のISになるかもしれない。私なりの再会の証」


赤髪少女は成されるがままに束から赤い石のネックレスを受け取った。
――――それにしても珍しい。ここまで束に言わせるとは。この赤髪少女の潜在能力はそこまで凄いのか。


束が人嫌いなのにはわけがある。
普通の人には興味がない。はっきり言ってしまえば、特に何の取り柄のない人などそういう人がISに乗るのは、束にとってあまりうれしくないことなのだ。それでも、IS学園なんてものをそのままにしているのは、篠ノ之束の親友である織斑千冬がいるからにすぎない。


特殊な人、例えば男性でありながらISを動かせる人とか、人間でありながら人間ではないとか、そういう人に限って束は、まともに会話をする。
ちなみに蓮も男性でありながらISを動かせる人に入るのだが、束にとって蓮はそれ以前に大切な人で。自分の存在理由を作ってくれた人。自分が帰るところを作ってくれた人。心から君に捧げたいと思う人なのだ。


そして赤髪少女は束の言っている意味を理解したのか、とても驚いていた。そして、目に涙を溜め始めた。よっぽど嬉しかったのだろう。
女性が泣いているときは放っておいてほしい時と構ってほしい時の二つのパターンが存在する。それは蓮が今は亡き両親から学んだこと。今はそんなことどうでもいいか。
蓮はハンカチを取り出して赤髪少女の目を少し拭いてやり、そのままハンカチを渡す。そして、丁度業火炒め定食二つ分のお金をテーブルに置いて、食堂を後にする。
束も蓮の後を追
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