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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-2
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作でお盆に水を注いだコップを二つ置いて蓮たちが座っているところに来る。
一つ断りを入れてから静かにコップを置く。店内は、もう山を過ぎたのかお客さんは蓮と束だけだった。だからか、コップの置く音がやけに響いて聞こえた。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「業火炒め定食二つ」
「かしこまりました――――業火炒め定食二つ入りましたー!」
厨房に下がる少女を見送ってから蓮は、コップを手に取り、口に水を含ませる。
そして音を立てないように静かにテーブルにコップを置くと、壁にかかっているメニューをなんとなく見始めた。
束とは会話を交わさない。いや、話しかけてくれれば答えるが、こういう時は束からは話しかけない。今蓮が正面を向けば、束がテーブルに肘をついて手に顎をのせながらにっこにこして蓮を見ている。嘗てもそうだった。そして今も変わらない。
束はこの時間が好きだ。蓮はもどかしく感じるがこれといってもない。好きにさせている。
「お待たせいたしました。業火炒め定食二つです」
流石定食屋、客をほとんど待たせることなくすぐに品物を出してくれる。これはファミレスではほとんどない光景である。
すぐに二人は割り箸を取って割り、食べ始める。
業火炒め定食はうまい。料理を作る側でもある連からしても、とてもおいしく感じた。それに、束が文句言わずにただひたすらに食べているのも珍しい。おいしーと目に見えて機嫌がよくなり、これからも贔屓にしそうな勢いだ。
よく食が進み、束がほとんど食べ終わり、蓮がもうすでに食べ終わってコップを手に取り、水を飲んで一息ついているときだった。
テーブル席の前に先ほどの赤髪少女が立っていて、束のことを何やら尊敬するような目で見ていた。
やはり束も人に見られては、食べづらいものがある。尊敬やら羨望やらそんな思いがこもった瞳で見られ続けている。思わず、束が口を開こうとした時だった。
「あの……! ISの発明者で稀代の天才の篠ノ之束博士ですよね!?」
「ん? そうだけど?」
「うわぁ、ファンなんです! サインくださいっ」
いつの間にか持ってきていたのか、赤髪少女の手には一本のペンと一枚の色紙が握られていた。束がサインを書いてくれるかもわからないのに準備のいいことだ。
先ほど店内を見渡して思ったが、都内に近いこともあってかこの店にも何枚か有名人の色紙が飾られていた。それでいつ来てもいい様にと、常備してあるのだろう。
「うーん、どーしよ」
束は負の感情のこもった視線は何度も向けられている。こんな世界を作ってしまったし、ISなんてものを作ってしまった。いや、ISはむしろ認められるものである。現に、当初の束の願いとは別の用途で使われてしまっているが、
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