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P3二次
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常にと言うわけではないことか。

「……最悪だ」

 紫煙をくゆらせながら散漫な動作で衣服を身に着ける。
 時計を見れば二十三時十分、一泊のつもりだったがまあ良い。
 金は既に払っているが、はした金だ。
 戻って来なくても問題ない。

「駅前にでも出るかな」

 鍵を返してそのまま地下のパーキングへ。
 乗って来たバイクは倒されていて、車体にはヒールで踏みつけたような跡があった。
 あの女がやったことだろう。
 今になって惜しいと思えて来た。
 苛烈な女と言うのは嫌いじゃない。
 少しばかり後悔をしながら俺はバイクを走らせる。
 行く先は駅前、何か目的があるわけでもないが……何となく行く気になったのだ。

「春先だってのに冷えるな……」

 二十分もしないうちに駅へ到着。
 手近な駐輪場にバイクを置いて何となく駅へと入ると終電がホームに辿り着いたところだった。
 くたびれたリーマン、これから出勤であろうホステス。
 何とも言えない人波の中で俺はそいつを見つける。

「――――」

 向こうも俺を見つめていた。
 月学の制服に身を包んだ少女を俺は知っている。
 何度も何度も夢で見たのだから。
 …………ああ、これもまた既知だ。
 俺は前にもこうして彼女とここで見つめ合った。

「あ、あの!」

 吐き気を催す既知感に沈む俺などお構いなしに少女は俺の傍へと駆け寄って来る。
 心なしか赤い頬は、健康的な色気を演出していた。

「私達、どこかで会ったことありませんか?」

 陳腐な口説き文句だが、彼女が言わなければ俺が言っていたように思う。

「……さあ?」

 夢で会った?
 まあ、それもあるけど――――こうやって向かい合っていること自体が既知のように思える。

「あ……ご、ごめんなさい。その、初対面なのに変なこと言っちゃって……」

 彼女も自分が何を言ったか、今更ながらに思い至ったようであたふたとしている。
 頭痛、吐き気、眩暈、酷い三重苦が俺を縛り付ける。
 今すぐにここから去りたいのに足が動かない。

「別に気にしちゃいないさ。なあ、暇ならちょっと話でもしない?」

 それどころか何で俺はこんなことを言っているんだろう。
 少女は手に持っていた地図と俺に視線を行き交わせ――少しの逡巡の後に頷いた。
 抉りたくなるような紅い瞳から逃げるように背を向け、俺は歩き出す。

「何飲みたい?」

 駅の入り口にあった自販機でコーヒーを一本購入する。
 ブラックなんて大嫌いだけど、今は無性にそれが飲みたかったのだ。

「え?」
「ジュースか何か飲みながら話そうってこと。ほら、早く」
「えーっと……じゃ、じゃあミルクティーで」

 オ
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