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ネタ帳(旧:没ネタ集)
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、あの賊撃退後からずっとついてくるこの女性は一体誰でしょうか? いきなり、「御仁、先程はお見事でありましたな」と声をかけてきて、一緒に洛陽に行くことになったのですが、事あるごとに、「先ほどの技は私の目をもってしても捉えきれませんでした。 かなりの武をお持ちのようだ、どうだろう、一寸手合わせでも」と手合わせをせがんでくる。 まてまてまて、あなたその槍で突こうというんですか? どう見ても武芸者の方ですよね? 俺、賊退治ぐらいはできるけど、流石に武芸者と一寸やりあう腕はないんですが……。

 そういって毎回断ってるんだけど、半刻置きにせがまれ、さらにせがむ間隔が徐々に早まっていくという悪循環。 何か気のそらせるものはないだろうか?

 ……。

 ……。

 ……!! そうだ!! 今は飯時。 ならば、飯で吊って意識をそちらに向けるのみ!! それではいかにも一寸休憩しましょうという体で話を持っていきましょうか……。

「ふぅ、そろそろいい時間でしょうか? 太陽も真上にありますし、どうです? そろそろ昼餉としませんか? ……え〜っと、そういえばお名前をお聞きしていませんでしたね。 私は李昂河と申します。 李順とお呼びください」
「おお!! そうでしたな。 私は趙子龍という。 趙雲と呼んで頂ければ」
「なに!? 趙雲ですか!? あの、【神槍】趙子龍!? めちゃくちゃ有名人じゃないですか!!」
「おや? 知っておられたか」
「そりゃあ知ってますよ!! そうか、そうですか!! なら是非、昼餉を食べてください。 趙子龍お墨付きとあれば、かなり集客効果もありますよ!!」
「ほうほう、そこまでいうのであれば、いただこう。 では、昼餉のついでに手合わせなども……」
「では、少しお待ちください。 すぐに用意いたしますので!!」スタタ
「あ、手合わせは……」

 ふぅ、逃げられた。 神槍の趙子龍だと知ったのには驚きましたが、幸い口実にして話をそらすことに成功したと言えるでしょう。 まぁ、それは置いておいて、今は料理に集中しましょう。




◇◆◇◆◇



 く、またも逃げられてしまった。 この御仁、先ほどの賊撃退の身のこなしからかなりの武芸者とお見受けしたのだが、「私は流れで屋台をやっているので、賊ぐらいな撃退できますが、流石に武芸者の方とは……」と、手合わせを避けてくる。 この御仁の身のこなしならさぞかし良い訓練になるだろうと思っていただけに残念だ。 だが、私は諦めんぞ!!

「あ、趙雲さん。 これ、菜譜です」

 そう言って差し出された竹簡を見る。 ほう、屋台にしてはなかなかに豊富な品ぞろえではないだろうか。 む、店主こだわりのメンマだと!? この私にメンマで挑もうというのか!? 面白い、受けてたとう。

「屋
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