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トワノクウ
トワノクウ
第二十二夜 禁断の知恵の実、ひとつ(五)
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 ――あいつは人間に自分の女房を殺されたんだ

(あれはこういうことだったんですか、露草さん――)

 にこやかに人間の善性を否定する菖蒲。くうは、そんな彼に言い返すだけのものを持たないうすっぺらな己を、悔しく思った。


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