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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
八十話:ラインハット城下町
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んだか、感激に打ち震えてるピエール。
 大袈裟だが、まあいいか。

「それじゃ一部屋で」
「あいや待たれよ!」

 感激状態から急に戻ってきて、ビシリと制止するピエール。

「なに?」
「拙者はともかく、ヘンリー殿は!完全に同種族の、(おのこ)ではありませぬか!……はっ!お二人はもしや、夫婦か恋人のようなご関係に」
「違います」
「で、ありましょうな」

 もしもそうだったら、一部屋とか無いよね。
 部屋が埋まってるとか、なんか事情が無い限り。

「未婚の若い男女が、それも拙者の大切な主たるドーラ様が、恋人でも何でも無い、同族の男と同室などと!承服致しかねます!」

 ああ、保護者だ。
 ここにも、保護者がいた。

 ……まあ、どうしても一緒がいいというわけでは無いし。
 それなら、それで。

「じゃあ、二部屋で。私とスラリン、ヘンリーとピエールでいいかな?」
「いや、待て!」

 今度はヘンリーの制止が入りました。
 なんなんだ、もう。

「なに?」
「昨日の今日で、お前を一人に出来るわけ無いだろ」

 まあ、確かに。
 少々の不安は、あるんですけど。

「大丈夫だって。この町には昔の知り合いはいないし、スラリンが一緒なんだから」
「そういう油断がだな」
「ヘンリー殿。昨日の今日とは?」


 ピエールの問いに、昨日の変態ストーカー事件のあらましを語るヘンリー。

「なんと!そのような事情であれば、確かにドーラ様をお一人にする訳には参りませぬ。ならば、拙者とドーラ様が二人で」
「何でだよ!」
「申したでありましょう、同族の若い男女で間違いでもあれば」
「今まで何も無かったのにか?お前だって、愛があれば危ないんだろ」
「これは聞き捨てなりませぬな!拙者の忠義を、疑うと申されるか!」
「可能性の話だろ」

 ああ、面倒くさい。

「二人とも、ちょっと」
「二部屋に分けるなら、俺がドーラと組む」
「話を聞いて居られたのか!一番あり得ぬ組み合わせではありませぬか!」
「ドーラは十年間、ずっと俺が守ってきたんだ。今さら譲る気は無い」
「ぐっ……拙者とて、十年間ドーラ様を想い、腕を磨き続けて参った!想いの深さでは、負けはしませぬ!」
「やっぱり想ってるんじゃねえか。危ないだろ、やっぱ」
「そのような不埒な想いと一緒にしないで頂きたい!」
「いいから二人ともちょっと黙ろうか」

 あ、思ったより怖い声出た。

 私の低く冷たい声に、二人がビクッとして言い争いを止め、そろそろとこちらの様子を窺います。

「これは、二択です。私がスラリンと組んで二部屋に分かれるか、全員で一部屋を取るか。それ以外の選択肢は、無い!ヘンリーともピエールとも、二人部
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