暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
魔法先生ネギま!
0400話
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
た物だった。魔法も習ってはいるが、エヴァンジェリンの修行ではアクセルの従者の中でも攻撃力の高いアーティファクトの純炎の涙を使いこなす事に集中していたのだ。そのおかげで、アクセルの従者4人が持つアーティファクトの中では最も高い攻撃力を持つに至ったのだが……その影響で魔法に関してはほぼ初心者としか言えないような状況だった。
 しかし……

「え? 止まった?」

 まるで円の声が聞こえたかのようにアクセルがその歩みを止める。
 ……そう、さらなる絶望をもたらす為に。
 それに最初に気が付いたのはアクセルの正面から炎の塊を放っていた円だった。その、アクセルの喉に対して魔力が集まっていくのを感じ取ったのは。
 その瞬間、円の脳裏に浮かんだのは数十、数百、数千単位の精霊達を一瞬にして石化させたその光線。本来は麻帆良に侵入してきた悪魔の使っていた技の筈だが、今のアクセルは元が同じ技だとは思えない程に強力で尚且つ広範囲を攻撃する事が可能になっている。
 そしてその攻撃が自分達に放たれようとしている。それを理解したその瞬間、円は殆ど反射的に叫んでいた。

「皆、気をつけて、アクセル君が永久石化光線を使おうとしているわ!」

 その言葉に周囲の者達も息を呑み、させじとアクセルへと攻撃を集中する。自分達が助かりたいというだけではない。いや、もちろんそれもあるが、もしアクセルが我に返った時に自分のせいで彼に恋し、愛する者達が石化されていたらどうなるか。もちろん表面上はなんとか取り繕うだろう。だが、自分達は彼が自らの親友であるヴィンデルを殺した時の記憶を、その時に流した涙を見ているのだ。そんな悲しい涙は流させないとばかりに、あやかは再度鮮血の鞭で四肢を絡め取ろうとし、美砂はその歌で何とかアクセルの意識を呼び戻そうとし、円もまた口を開かせてなるものかとばかりに操れる限りの炎を放ち続ける。茶々丸もまた、心で悲しみを覚えつつもアクセルを何とか止めようと多少の傷を与えるのは承知の上で銃弾を放っている。
 古菲のみは遠距離攻撃の手段がない為に、今の集中攻撃を受けているアクセルに近付く訳にもいかずにただ、黙って見守るのみだった。

「アクセル坊主……元に戻るアルよ」

 そんな呟きが思わず古菲の口から漏れるが、現実は残酷だった。
 あやかの操る鮮血の鞭はアクセルの肩と背から生えている翼と羽により弾かれ、いなされる。円の放つ炎や茶々丸の放つ魔力の籠もった銃弾に関しては幾ら命中したとしてもまるでそよ風にでも当たっているかのように微動だにしない。辛うじて美砂の歌声が効果を現してはいるが、それとて煩わしげに身を揺する程度のものだ。
 そして喉に魔力が溜まり、いつでも周囲一体を石化させられる永久石化光線を放とうとまるで吸血鬼のように鋭い犬歯の生えている口を開け、そ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ