乙女の魔法
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わかんね?」
ナツが首を傾げる。
「処女宮のバルゴ。戦闘向きの星霊ではないが、地面に潜る事が出来る」
「へ?」
「これでも解らないの?バルゴは地面に潜る事が出来るから、魔風壁の下を通って脱出するの」
「何!?」
「本当か!?」
「そっか!」
こんな状況でも慌てないティアの言葉に全員が驚愕する。
「そっかぁ!その鍵貸して!」
「言われなくても貸すわよ。私には必要ないし」
ティアから鍵を受け取り、ルーシィは構える。
「我・・・星霊界との道を繋ぐ者。汝・・・その呼びかけに応え門をくぐれ」
金色の光がルーシィを包む。
「開け!処女宮の扉!バルゴ!」
輝きが増す。
ドゴオオッと音を立てて出てきたのは・・・。
「お呼びでしょうか?御主人様」
ティアと同じくらいの背にピンク色のショートヘア、青い目のゴリラとは真逆の可愛らしいメイド姿の少女だった。両手首にはちぎれた鎖のついた手錠をつけている。
「え!?」
「メイド・・・ゴリラ?」
「どこがゴリラよ」
以前見たのと違う姿のバルゴに驚くルーシィと、ゴリラと聞いていたルーとティアは首を傾げる。
「痩せたな」
「あの時は御迷惑をおかけしました」
「痩せたっていうか別人!」
まぁ・・・エバルー屋敷にいた時はもっとデカい、それこそゴリラだったから驚くのも無理はないだろう。
「あ、あんた、その格好・・・」
「私は御主人様の忠実なる星霊。御主人様の望む姿にて仕事をさせていただきます」
「前の方が迫力あって強そうだったぞ」
「では・・・」
「余計な事言わないの!」
姿を変えようとするバルゴをルーシィが必死で止める。
「へぇ〜、可愛らしいじゃねぇの」
「ルーシィか・・・やはりさすがだ」
「少しは使えるようね」
「顔つきとか雰囲気とかティアに似てるね」
「確かにな」
ルーの言葉にアルカが頷く。
「時間が無いのっ!契約は後回しでいい!?」
「かしこまりました、御主人様」
「てか、御主人様は止めてよ」
そう言われたバルゴの青い目に、ルーシィの鞭が映る。
「では『女王様』と」
「却下!」
「では『姫』と・・・」
「そんなトコかしらね」
「そんなトコなんだ!」
「それより急ぎなさいよ」
的外れすぎる会話をする2人にグレイがツッコみ、ティアが催促する。
「では!いきます!」
そう叫ぶとバルゴは頭から地面に潜っていった。
「おお!」
「潜った!」
「いいぞっ!ルーシィ」
「痛っ」
「おし!あの穴を通っていくぞ!」
「えぇ」
するとグレイの視界にカゲヤマを背負っているナツが映った。
「何してんだ、ナツ!」
「俺と戦った後
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