乙女の魔法
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なら最初にそう言え!」
エルザとグレイにツッコまれた。
だが当のティア本人はどこ吹く風。
「仕方ないじゃない。言おうと思ったらカゲヤマが攻撃を仕掛けてきたんだから。文句を言うならそっちに言って」
「でも、よくこの駅じゃ使わないって解ったね」
「だってこの街の人を殺して、アイツ等に何のメリットがあるのよ?権利を掲げて生きている人達に罰を与えたいのなら、ここより人口の多い街を選べばいいわ。それに、奴等は自覚してるみたいだけど仕事が無くてヒマ。ならもっと早くに封印を解いて笛を吹けばよかったじゃない」
「ティア・・・僕意味解らない」
真顔でそう呟くルーにティアは溜息をつく。
「この時期でないと奴等の目的は達成できないって事が解った。だからこの時期に封印を解いた。まぁ、狙うとしたら評議院の支部がある街か自分達から仕事と権利を奪ったギルドマスター達のいる街に行くと予想はついたわ。でもマスター達は基本ばらけている。だからマスターが1つの場所に集まるこの時期を狙ったんでしょ」
「そうか!定例会は地方のギルドマスターが全員集まる!」
「よく解らない」
「アンタ、理解しようとしてる?」
「だけどこの魔風壁をどうにかしねぇと、駅の外には出れねぇ」
その説明を聞いていたのかいないのか。
「ぎゃああああっ!」
「な?」
「あわわ・・・」
ナツは魔風壁を突破しようとし、見事に跳ね返された。
「カゲ・・・頼む、力を貸してくれ・・・」
カゲヤマは応急処置とルーの魔法で一命は取り留めたものの、意識がまだ戻っていない状態にあった。
「くそぉおおっ!こんなモン突き破ってやるぁっ!」
そう叫んで再び魔風壁に挑むが、やはり跳ね返される。
「ナツ!」
「バカヤロウ・・・力じゃどうにもなんねぇんだよ」
「急がなきゃマズイよっ!アンタの魔法で凍らせたり出来ないの?」
「出来たらとっくにやってるよ」
「じゃあ、ルーの魔法で風を操って消したりは?」
「普段なら出来るけど、さっきカゲの傷を治すので魔力の消費が・・・」
「それなら、ティアの魔法で吹き飛ばしたり・・・」
「魔風壁は強力よ。これを吹き飛ばすとなればこの建物も吹き飛んで崩れる・・・そうしたら私達全員生き埋めね」
そんな会話をしている間にも、ナツは魔風壁に向かっていく。
「ぬぁあああっ!」
「ちょ、ちょっと!止めなさいよっ!バラバラになっちゃうわよっ!」
「かっ・・・!」
それでも突っ切ろうとするナツ。
だが健闘空しく、ナツの身体が傷ついていくばかりだ。
「・・・あぁ、もう!止めなさいって言ってるのが聞こえないかしらバカナツ!」
見るに見かねたティアがナツを無理矢理羽交い絞めにして押さえる。
「くそっ!どうす
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