拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 孔明 鳳統 劉備
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たせるのはどうかと思うし」
「お願いします……憲和くん、これを至急三十ほど模写して、竹簡を各交番に届けさせてください」
「了解ですー!」
ばたばたと走ってきた、雛里よりちょっとだけ背が高い子供……簡雍が、竹簡を受け取って文官数人と共に、作業を開始する。
「あの子……文官なの?」
「はい……あの、色々と細かいことを頼んでいます。あれでも、私達より年上です……」
「え!?」
小さな身体で必死に竹簡を書く姿は、まるで雛里の弟のような容姿なのに。
文官って、幼児体型になりやすい……?
「……なにか失礼なことを考えていませんか?」
いいえぇ、ちっとも。
ソンナコト、カンガエテモイマセンヨ……ハハハ。
―― 劉備 side ――
「劉玄徳様……いつもありがとうございます。こんな爺の話を長々と……」
「いいえ、長老さん。皆さんがいるから、私はなんとかやっていけるんです。いつでもお話は聞きますから、どうかこれからも力を貸してくださいますか?」
「も、もちろんでございます! ほんに、ほんにありがたや……」
私の目の前にいる、北区の長老さん。
元々はこの辺の最年長のおじいさんだったんだけど、九区に分けた区画整理の住民代表に祀り上げられちゃった人。
この地域は北門の管理もあって、区画整理で住民の移動が一番大変だった。
その周辺住民の説得にも力を貸してくれた長老さんのお陰で、やっとこの地区の再開発ができたといってもいい。
「今後はこの漢中も拡張されますから、住人はまた増えていくと思います。何かあればすぐに言ってくださいね?」
「はい。儂にできることでしたらなんでも、おっしゃってくだされ」
「ありがとうございます。ではまた……」
長老さんに手を振って、その場を離れる。
「さてと……次は、新しく住居が建てられた北東地区のお婆さんの所かな」
ちょうど、北地区の開発区画から、住民が移住することになった北東地区。
ここには新しく建てられた住居と、鍛冶や小物などのお店が並んでいる。
新規で移住することになった人たちの区画でもある。
きっと、問題もいろいろあるに違いない。
(少しでも意見を聞いて、皆が暮らしやすくしないとね)
そう思って、足を向けた所に――見知った人物を見つける。
「あ! ご主人様だ! ご主人様ー!」
私が声を上げる。
と、視線の先で、急に慌ててキョロキョロしはじめたご主人様。
???
どうして慌ててるんだろう?
「あ!? と、桃香!」
「おーい! ご主人様、こっちこっちぃ!」
私がぶんぶんと手を振ると、慌てて走ってくる。
はにゃ?
なんで慌てているん
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ