暁 〜小説投稿サイト〜
弱者の足掻き
三話 「移動と方針」
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確認して布団から出る
そのまま音をたてないように歩きながら自分の荷物の所まで歩き、白紙の巻物と前に自分が書いた巻物、それと筆を取って開く

(木の葉に行くのは波の国で暫くたってからだとして、それまでに忘れちゃ元も子もないからな。ま、頑張るかね。とりあえずは最初から)

少しずつ自分が知っている命綱、原作知識を書き進めていく。前に何かに使えればと簡単には書いていたがそれでは使えない。出来るだけ詳細なものが望ましい。記憶でしかないのだから、書いておかねばいずれ薄れてなくなってしまう
そんなことを思いながら、前に書いたのを見ながら頑張って思い出しつつ薄い明りの中目を凝らして書いていく
意外に覚えてるもんだと思いながら書いていくがああ目がつらい。見上げれば月が明るくこちらを照らしている

(こりゃ、遅くなるな)








「足は大丈夫か?」
「はい。ある程度は鍛えられていますので大丈夫です」
「それにしちゃ辛そうだぞ?」
「いえ、その……そろそろお腹が空いたかなーとか、ハハ」
「そろそろ昼時だからな……あそこに見える店で何か食うか。段々と寒くなって来てるし、子供にゃ空腹は辛いってか」

いえ、単に眠いんです
覚えている限りの知識を昨夜書き始め、一通り書き終えたのは数時間たってからのこと
体感的には数年前の知識だったが、そう忘れてはいなかった
この世界がNARUTOの世界だったため、何かを聞いたり知ったりするたびに、ああ、あのことか。ああ、今は大体あの年代なのかといった風に思い返すことが多かった。知識の記憶は反復作業によってより強固になっていく
数年間の間に何度も思い返したおかげか、そう摩耗はしていなかった
そのおかげか時間がかかってしまい、子供の体には夜更かしはかなりきつかったらしい。何とかしないと眠気でやばいが、それを言う訳にはいかないので空腹で辛いのだと誤魔化す

(書くごとに次々と思い出して来るんだもんなぁ。忘れるかもしれんから書かないわけにはいかんし、頑張り過ぎた。ヤバい位に眠いなこれ。何か知らんが段々と肌寒くなってきてるし、飯と一緒に熱いお茶でも飲むか……)

「ぶぇくしゅ」

ああ、一杯のお茶が怖い



「いらっしゃい。お茶でございます。ご注文は?」
「おい、何か食えねぇもんはあるか?」
「いえ、特にありません」
「なら、お勧め適当に二つ頼む。後団子を五本ほどくれ」
「承りました。少々お待ちください」

そういい、店の人が戻っていくのを見送りながら置かれた湯呑に手を伸ばす

「アツっ!」
「美味い。ガキには少し熱いだろうから少し待ってからにしとけ」

前は熱いお茶が好きだったのに、子供の体になって熱さに弱くなったせいで熱いお茶が飲みづらくてしょうが
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