鏡に映る影
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「この無能どもが!!貴様ら一時的であったが捕虜が逃げ出したんだぞ!!捕虜に自由を与えてはいけない!!」
リーは苛ついていた。彼らは学んでいない。インスペクター事件の教訓は学んでいなかった。もし、捕虜が機体に乗りハガネの内部で暴れだしたらこのハガネは、沈んでいた。とリーは考えていた。
「……リー艦長」
アクセルは怒っているリーに声をかけた。
「あーのー俺がアラドに命令したんですよ」
アクセルが言った瞬間、他のパイロット達がアクセルの方を向いた
「貴様、いい加減なことを言うな!!証拠はあるのか!!?」
「いやー、アラドを餌にして敵をおびき出そうとしたんですよ……証拠はないですけど一応監視役として、ラトも乗せていたんだな、これが」
「信じられん!!……貴様が全て罪を被るのだな!」
この問いかけに頷くアクセル
「なら!!修正してやる!!」
リーは感情に任せ、アクセルの頬を何発も殴っていた。見ている者はリーを止めようとするものが多くいたが、カイやキョウスケが止めていた。
「……もういい!!貴様と捕虜は独房送りだ!!他の者はもういい!!本艦は補給にのため、アルビノ基地に向かう」
アクセルは倉庫送りになった。アクセルは大人しくしながら、カイやキョウスケに倉庫に運ばれた。
倉庫
「本当にいいのか、アクセル?悪いのは俺だ。万が一も考えず見張りをつけなかったのは俺だ……俺に責任がある」
カイはアクセルに聞いていた。
「……まーしょうがないでしょ、上官に逆らったんだからな、これが」
全く気にせずに倉庫に入る
「アクセル……」
「ま、気にすんなって、たった一日か二日だろ?」
へらへらしながら、独房で横になっていた。そうして、しばらくしてラミアがやってきってアクセルに話かけてきた。
「アクセルた……アクセル、何故捕虜を庇ったのですか?」
「ん、ラミアか?……まぁ、アラドだったよな?」
「ええ……」
「……そこんとこは俺にもわからねーし、庇った所で結局独房にいられちまったからなー……俺は甘々だな、これが」
そう呟いた。だが、アクセルに後悔はなかった。
「それは、兵士として致命傷ではありませんか?それでは、任務は達成できません……」
「んー兵士ねー……でもよ、兵士の前に俺らって人であるべきだと思うんだな、これが」
(……やはり、このアクセル隊長は……私の知っている、アクセル隊長とは違う……だが,
何故だ!?私は……何故、こうも……?)
ラミアは気づいていなかった。自分が何を手に入れているのかを
「では、兵士は……兵士でしかないものは任務を取ったら何が残るのですか?」
「……そりゃあ人だろ、たぶんな」
「人が……」
(なら、人でない私は……何が残るって言うのだ?)
ラミアは考えてもわからない
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