第十四章
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ら」
「おわかりでしたか」
速水はそれを聞いて最早意味がないと気配を露わにさせた。
そして立ち上がる。その後ろにはアンジェレッタもいた。彼女もまた意味がないことを悟って気配を露わにさせたのである。この辺りの判断は見事であった。
「昨日駅にいたわね」
「ええ」
速水が少女の質問に答える。
「その通りです」
「やっぱりね。見ていたわ」
「むっ」
その言葉に右目が光る。右目だけであり今は左目は光りはしなかった。ただ右の目で見据えているだけである。
「チャリオットで来たのを。はっきりと見ていたわよ」
「あの場所におられたと」
「そうよ。姿は消していたけれど」
少女は宙に少し浮かび上がっていた。そのままでふわふわと浮きながら二人に話し掛けていたのである。
「貴方達が私について調べているのはわかっていたわ。カードと水晶玉まで使ってね」
「そこまで御存知とは」
「わかるわ。だって貴方達の気配はとても強いから」
「隠れても無駄、というわけね」
「ええ。私の名前はルチアーナ」
彼女は名乗った。イタリアの女の子にはよくある名前であると言えた。
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