第四十一話 パジャマパーティーその三
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「私半ズボンはあまりね」
「だからお外ではよくズボンなのね」
「そうなの、半ズボンをはいてもね」
ミニスカートでもだ、琴乃の場合は。
「その下にスパッツはいたりするのよ」
「脚をガードしてるのね」
「こけた時とか、やっぱり蚊から」
こう言うのだった。
「刺されたら痒くて仕方ないから」
「蚊って怖いしね」
「そうそう、日本脳炎だってあるから」
今は予防注射で殆どなくなっている、だがそれでもだというのだ。
「気にしてるのよ」
「成程ね」
「冬は余計にね」
寒くなると特にだというのだ。
「冷えるからね」
「だからなのね」
「そうなの」
こう話すのだった。
「そうしてるのよ」
「ガードしてるから余計に、かしら」
「うん、とにかくね」
何につけてもだというのだ、琴乃は。
「足はちゃんといつもね」
「守ってるのね」
「そうなの、素足には滅多にならないわ」
「体育の時は?」
「冬はジャージでね」
そうして完全にガードしているというのだ。
「それで夏はね」
「夏は半ズボンでしょ、琴乃ちゃんも」
「だからあまりね」
どうかというのだ、夏は。
「好きになれないのよ」
「素足好きじゃなかったの」
「そうなの」
「じゃあパジャマも?」
「そうよ、ちゃんとズボンだから」
ラフな半ズボンではないというのだ。
「足首まであるね」
「厳重にしてるのね」
「冷えるしね」
このこともあった、ズボンの理由として。
「そうしてるの」
「成程ね、ただね」
「ただって?」
「暑くないからってね」
彩夏が言うのはこのことだった。
「それが気になるけれど」
「多少なら大丈夫だから」
例え暑くともだというのだ。
「いつもそれなの」
「そういえば男子がさ」
湯舟の中から美優が言ってきた、里香と景子も一緒だ。
「よくブルマとか言うよな」
「あれ今もうないでしょ」
景子がその湯舟から言ってきた、髪は上にあげて湯舟の中に入らない様にしているがそれは美優と里香も一緒だ。
「消え去ったでしょ」
「何度かブルマの話してるけれど」
里香も言う。
「男子もこだわるわね」
「だよな、ブルマなんてはいたらな」
どうなるか、美優は湯舟の中で腕を組んで言い切った。
「もう盗撮して下さい、見て下さいってな」
「言うようなものよね」
「下着だから」
景子と里香も言う。
「だから廃止になったらしいし」
「もう今更復活はないと思うわ」
「特に琴乃ちゃんの場合はさ」
美優はその素足を見せることが嫌いな琴乃に対しても言った。
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