第四十一話 パジャマパーティーその二
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「何をするかだよな」
「漫画を読むとか?」
彩夏がこの時間の潰し方を提案をしてきた。
「そうする?」
「漫画なあ」
「ええ、サンデーも読んでね」
「それもいいか、丁度漫画もあるしな」
美優は彩夏の提案に応えながらちらりと自分の部屋を見て言った。
「そうだな」
「ちょっと読んでると十分経つわよね」
彩夏は美優が微笑んで頷いたところでこうも言った。
「だからね」
「よし、じゃああたしの部屋でさ」
リビングではなくそこでだというのだ。
「読むか」
「ええ、そうしてね」
「十分なんてすぐだしな」
だがその十分をどうするかが問題で話した、それでだった。
そうした話をしてからだった、五人はその十分の間まずは漫画を読んだ。そしてそのうえで十分経つとそこから。
美優がだ、自分の部屋の壁時計を見て周りにそれぞれ座って漫画を読んでいる四人に笑顔でこう言った。
「十分経ったよ」
「よし、それじゃあね」
「今からね」
四人も美優の言葉に顔を上げてだった、そうして。
五人で風呂場に向かい服を脱いでから浴室に入った、そしてそれぞれ身体を洗い湯舟に入った、その時にだった。
琴乃は彩夏の胸を見て羨ましそうに言った、今は二人で並んで椅子の上に座って身体を洗っている。見れば椅子は二つある。
「また大きくなってない?」
「変わってないわよ」
「そう?」
「そうよ、琴乃ちゃんいつもそう言うけれど」
「いや、本当にそう見えるから」
大きくなっている様にだというのだ。
「けれど違うのね」
「ええ、これまで通りよ」
変わっていないというのだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「そうよ。というかね」
「私が気にし過ぎとか?」
「そうよ、もっとね」
どうかとだ、また言う彩夏だった。
「そういうことよりも」
「胸を見る以外にも」
「他のを見ればいいじゃない。私から見れば」
彩夏は琴乃の足を見ていた、丁度琴乃は自分の足をボディーソープがついたスポンジで丁寧に洗っている。
「琴乃ちゃんの脚羨ましいわよ」
「足?」
「脚よ」
見ているのは全体だった、足首の辺りだけではなかった。
「綺麗な足じゃない」
「そうかしら」
「ええ、かなりね」
綺麗だというのだ。
「琴乃やん半ズボンとか似合いそうだしね」
「ううん、半ズボンね」
半ズボンと言われてだ、琴乃は首を捻ってこう答えた。
「あまり好きじゃないけれど」
「どうしてなの?」
「だって、こけたらすりむくし」
生足だからだ、こければそうなることは確かに避けられない。
「蚊にも刺されるから」
「ああ、蚊ね」
「蚊に刺されたら嫌じゃない」
それもあってだというのだ。
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