第五章 StrikerS編
第百四十二話 『嵐の前の日常風景(裏)』
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Side トレディ
………私は公開意見陳述会が四日前に迫った日にクアットロ姉様にとある相談をしていました。
「あら? どうしたの、トレディちゃん?」
「………はい、クアットロ姉様。少し、相談したいことがありまして…」
「珍しいわね。いつもモニターの前で睨めっこしていてハッキングやクラッキングをしているあなたから相談を受けるなんて〜」
「………そこまででしょうか? トーレ姉様達や妹達とも訓練は欠かしていないと自負していますが」
「反論も珍しい…。あなた、前より人っぽくなってきたわね」
「………ありがとうございます」
それでクアットロ姉様は呆れた表情になり、
「別に褒めたわけじゃないのよ?」
「………そうですか」
(うーん…やっぱりいまいち感情が読み取れない子なのよねー)
クアットロ姉様はなにか思案しているようですが、要件を早く聞いてしまいましょう。
「………それで相談したいことなのですが」
「うんうん」
「………一人の男の子を私のモノにするにはどうしたらよいでしょうか?」
「へ…?」
それでクアットロ姉様は少し驚いた顔になりました。
なにに対して驚いたのかはわからないですけど、しばらくして、
「あら〜? もしかして、トレディちゃんは好きな子でもできたのかしら?」
「………好きかどうかは、まだわかりません。
ですが彼のことを思ったり映像を見たりすると胸の動悸が早くなるのです」
それで私はレンさんの画像を展開します。
「あら…? この男の子は確か…」
「………はい。私達の敵である機動六課の前線メンバーの一人であるレン・ブルックランズ…レンさんです」
「あ、やっぱり〜。って、ことは敵同士の恋なのね? 面白いわ!」
「………ですからまだ恋と判明しては、いえ、反論してもいいようにオモチャにされるのはわかっています。
ですからもう気にしません」
「残念ねぇ〜」
「………それでレンさんの姉のランさんに聞いたのですが、恋というのは相手のことを自分のモノにしたいという想い、らしいです。
それで、そういうことに姉様達では多分ですが詳しそうなクアットロ姉様に相談をしてみることにしました」
「ふんふん…? なかなか面白そうな話題ね〜?」
それでクアットロ姉様は面白い物でも見つけたような表情になり、
「それなら〜…まずはトレディちゃんにそのレンって子がずっと意識するように誘導をしたほうがいいわね〜?」
「………誘導、ですか?」
「そう。例えば、その子の姉のランって子を誘拐するのよ〜!」
「………なぜ、そういう話になるのですか?
私はただ、レンさんを私のモノにしたいだけでして、ランさんを誘拐するのは目的と違うと思うのですが…」
「ふっふっふ、甘い
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