暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
35話:動き出す運命の歯車
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その斬られた傷を服と包帯越しに摩る。傷事態は体がバーニングフォームであったのが功を奏したのか、そこまで深くはなく、体への支障はないそうだ。

「士君、あなたは色々背負い込もうとしすぎよ。あなただって、怪人と張り合っていたんだから、仕方ないわ」
「………」

リンディさんにそう言われても、俺の気分は晴れることはない。どうしても心の奥に溜まってしまう。

「それにしても、可笑しいわね。向こうの機材は管理局で使っているものと同じシステムなのに…それを外部からクラッキングできる人間なんて、いるものなのかしら?」
「そうなんですよ!防壁も警報も、全部素通りで、いきなりシステムをダウンさせるなんて…」
「ちょっと、あり得ないですよね」
「ユニットの組み替えはしてるけど、もっと強力なブロックを考えなきゃ」

そういうが、魔法のある世界であり得ないという言葉を聞くのは、少しばかり違和感を感じる。地球の一般人からしてみれば、空を飛ぶこと事態あり得ない事なのだから。

「それだけ、すごい技術者がいるってことですか?」
「うん…もしかして、組織だってやってんのかもね」

管理局という大きな組織のシステムに手を出すんだ。それなりの技術を持っていなければ、やろうと思う気にもならないだろう。
なのはの言う通り、技術の飛び抜けた人間がいるのか、アリアの言う通り組織で動いているのか。そして最後の可能性としては……

「士が言ってた状況も、不明な点がある」
「……あぁ。直接見た訳じゃないが、どうも仮面の男はシグナム達と仲間関係にある訳じゃないようだ」

蒐集しているときのシグナムの顔を見れば、仕方なくやっているのがわかる。おそらくフェイトと戦っている最中に仮面の男が手を出し、渋々蒐集したといったところだろう。

「あいつも最後に、すまなかったと伝えてくれって言っていたし…」
「そうか……」

俺の言葉を聞いたクロノは、手を顎に当てて何やら考え始めた。

「アレックス!アースラの航行に問題はないわね?」
「ありません」
「では、予定より早いですが、これより司令部をアースラに戻します。各員は所定の位置に」
「「「はい!」」」
「っと、なのはさんと士君はお家に戻らないとね」
「あ、はい、でも…」
「フェイトさんのことなら大丈夫。私達でちゃんと見ておくから」

そういうリンディさんを疑う訳もなく、俺達はリンディさんの言う通り地球へ戻る事になった。


















「助けてもらった、てことでいいのよね?」
「少なくとも、奴が闇の書の完成を望んでいるのは確かだ」

シャマルの疑問に、シグナムは口を開く。昨日の戦いにおいて、ヴィータを助け、シグナムに蒐集を促した人物。
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