魔法先生ネギま!
番外編020話 その頃のホワイトスター1
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
アクセルが消えてから約1月。あのテロを実行したブルーコスモスは既に半死半生としか言いようのない状態に陥っていた。
SEED世界の各地にある違法研究をしているラボをシャドウミラーの部隊が次々に襲撃し、その証拠を確保していく。
同時に量産型Wが世界各地へと派遣され、ブルーコスモスの幹部達を次々に捕獲していった。
その中には、当然大西洋連邦の高官や軍の幹部。あるいはユーラシア連合の軍人や政治家、東アジア共和国上層部や企業のトップといった面々も存在していたので、一時期SEED世界は政治的・経済的な混乱に陥りもした。だが、すぐにブルーコスモスの違法研究の証拠や不正な金の流れを公表した事によりその混乱はあくまでも一時的な物で既に回復の兆しを見せている。
それを行ったのが戦勝国であるオーブとシャドウミラーであるというのも影響していたのだろう。戦勝国としての強権を使って自分達のトップが次々と逮捕されていった組織に適正な人材を選んでは送り込み、その混乱を収束させていったのだ。
そして今。
「……そう、無事確保できたのね?」
「ああ、何とかね。にしても、ロゴスか。確かに戦争は儲かるんだろうが……」
レモンは気怠げな様子で、通信モニタに映っている男との会話を続ける。
「それで、ターゲットはいつこっちに?」
「数日中にはそっちへ届けられるさ。その後は煮るなり焼くなり……いや。今のお前さん達にそんな事を言うと、本当にやりそうでちょっと怖いな」
「お喋りはいいから、早くホワイトスターへ連れてきなさい」
「へいへいっと」
通信モニタに映っていた男、シャドウミラー所属のムウ・ラ・フラガはそれだけ言って通信を切る。
「ふぅ、何とか捕まえられたか。よくもまぁ、私達やオーブの手からここまで逃げ切っていたものだ」
部屋の中にいたもう1人の女。コーネリアが半ば呆れ、半ば関心したように呟く。
「向こうにしても、一世一代の大博打がこんな結果になるとは思ってなかったんでしょうよ」
コーネリアへと向かって笑みを浮かべるレモン。だがコーネリアには分かっていた。レモンがその笑顔とは裏腹に今回ようやくムウが捕らえてこのホワイトスターへと送ってくるという人物、即ちブルーコスモスの新たなる代表者であるロード・ジブリールに対する底知れぬ怒りを押し殺しているというのを。
何故なら自分もまたレモンと同じく愛する男をどことも知れぬ場所へと転移させられたのだから。その首謀者である男が目の前に現れたら自らの愛機であるラピエサージュの爪で殺してやりたいと思う程にはコーネリアの心中は憎悪で満ちていたのだ。
だが、それでもその憎悪に流されないのがコーネリアやレモン、あるいはマリューなのだろう。
いずれやらねばならないのならこの機会に腐った
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ