魔法先生ネギま!
0398話
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って通り過ぎた精霊に轢き殺されるみたいな感じか?
「ともかく、大人しくしてちょっと待ってろ」
「……けど、このままで私は火傷しないアルか?」
「安心しろ。俺の身体を構成している炎は俺の意志に従って傷つける相手を選ぶ」
「取りあえず分かったアル」
自分がどれだけ危険な立場にいるのか理解したのだろう。そのまま暴れるのを止めて大人しくこちらへと身を預けてくる。
「……見つけた」
再び上空へと戻り、飛行魚を見つけ……ズグンッ!
ちぃっ、またか!
胸の中に生まれた脈動に一瞬空中でバランスを崩しながらも、羽を大きく羽ばたかせてバランスを取る。
「グリ!」
「グギャアアアアアアアアッ!」
俺の叫びに応え、背後から追って来ている精霊達の群れの横から風の障壁を展開させたグリが突っ込み、精霊達を蹴散らしていく。同時にカマイタチブレスを吐き、十数匹の精霊を纏めて切り刻む。
グリがそうやって時間を稼いでくれている間に、俺は何とか飛行魚の甲板の近くへと戻ってきていた。
「ぐっ!」
ズグンッ、ズグンッ、ズグンと俺の中で次第に大きくなって来ている脈動に、思わずバランスを崩して甲板への着地に失敗して倒れこむように……
「円!」
「え? ちょっ、くーちゃん!?」
咄嗟に空中で精霊へと向かって炎を作りだしては数匹ずつ纏めて燃やし尽くしていた円へと、腕で抱えていた古菲を放り投げる。
幸い円は古菲を空中で上手くキャッチしたらしく、突然現れたクラスメイトに驚きつつも一度甲板へと降りてくる。
その様子をみながら、俺は甲板の床を多少削りつつ動きを止めることに成功したのだった。
「ぐっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
身体の中で未だに蠢く脈動が、まるで俺の体力や魔力を奪っているかのように消耗が激しい。
「クギミー、久しぶりアルね」
「クギミー言わない……っていうか、何でここにくーちゃんが……っ!? ア、アクセル君!? 千鶴、来て! アクセル君が!」
甲板へと膝を突いて息を整えている俺を見た円が叫び、慌てて千鶴が駆け寄ってくる足音が聞こえて来る。
「アクセル君を中心に半径1mに領域を指定。橙の石よ、その力を示せ」
千鶴のその声と共に、俺を中心にして橙の色をしたドームが形成される。
だが、そのドームの中でも俺は回復せずに膝を突いたまま体内の脈動に耐える。
「そんな、橙の領域でも回復出来ないなんて……」
千鶴のその呟きを耳にし、膝を突いている状態から甲板へゴロンとあお向けになる。
「む、無理だ……俺のこれは、別に精霊にダメージを受けた訳じゃない……」
ズグンッ、ズグンッという脈動に耐えながら千鶴達へと声を掛け……飛行魚へ行かせまいとしている
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