時宮遭遇
Trick49_だから俺は悪くない
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かる事だったはずだ。
ここに到着する直前、敵の人数を魂感知で確認した。
その人数には、この男は含まれていなかった。
つまり魂感知の範囲外から、ここまで数秒間できたという事だ。
このレベルの移動が出来るのは能力者や魔術師を除けば・・・本物しかいない。
そして次に出された技、技も“本物”の“A・T使い(ライダー)”にしか出せないものだった。
Trick - Implosion Gun -
風の面を操るのではなく、風の面を破壊することで
驚異的な威力を出す。それは風を操作しているが翼の道ではない。
先程の空気の壁と同じく、固くて力技がメインの道。
そして“王の8本道”(ロード・オブ・エイト)には数えられていない、
しかし重力子(グラビティ・チルドレン)が走っていた道。
風系統攻撃特化型の道。
「風爆の道(ゲイル・ロード)だと!!?」
防御と攻撃、立て続けに繰り出された風爆の道を防げたのは、信乃の染み込んだ戦闘経験の賜物だった。
反射的に両腕を前に突き出す。繰り出されるのは奴と同じく空気の壁。
翼の道(ウィング・ロード)
Trick - Feather Dome -
しかし、辛うじて出したのは同じ風系統でも翼の道。
攻撃特化型の攻撃と、汎用型の防御。
信乃に勝てる道理はない。
「ぐぁ!!」
せめてもの足掻きに、自分の壁を敵の攻撃の下へ潜らせて方向を上へずらす。
それで後ろにいる美雪と白井への影響は最小限に抑えられた。
だが防御の起点となった信乃は、後ろの壁まで一気に吹き飛ばされてしまった。
「がっぁ! ゲホっ」
食道、または気管から溢れた鉄の味が口に広がる。
「くそったれ・・・」
『ほう、なかなかやるものだな。罪口の道具は』
スピーカーからは感心したような時宮の声が聞こえた。
『だが、ここまでのようだ』
「せやな。この体、技2回で潰れてもうた。
ほな、あとはよろしゅうな。 ゲボォ!!」
敵のA・T使いから初めての発言。それと同時に相手のA・Tが粉々に壊れた。
そして攻撃をした相手も全身が痙攣して倒れた。
目、鼻、口、耳からは血が流れ始め、数秒間の痙攣ののちに動かなくなった。
『ふむ、中々良い見せものだった。誉めて使わす』
時宮は倒れた奴がいなかったように、ただ面白いものが見れただけを感想として言った。
『これで今回の目的は全て果たした。今日はここまでのようだ。それではま「させるか」』
最後の言葉を繰り出す前に、信乃はもう一度足掻いた。
倒れた体を起こし、高速移動で時宮の傀儡に辿りつく。
そして瞬時に男の胸ポケットから携
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ