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ヴァルハラ
正体

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俺、御伽勇真(おとぎゆうま)は、とある飲食店でついさっき知り合ったジークフリートさんと、食事をしていた
「あははははははは!じ、じゃあ、その女の子に下半身視られて、その恥ずかしさで逃げ出したってこと?・・・っは、あははははははは!」
と、豪快に笑うジークフリートさん
「そ、そんなに笑わなくていいじゃないですか!やっぱり、話さなければよかった・・・」
俺は赤面しながら言った
「ははっ、ごめんごめん。でもやっぱり君って面白いね。俺の目に狂いはなかったよ」
そう、何故か俺はこの人に気に入られたのだ。ただ町で歩いてたらぶつかってしまっただけなのに
「・・・それで、本当に奢ってくれるんですか?俺、あまり金もってないですよ?」
「ああ、いいよ。俺が奢るよ、男に二言は無い。あと、敬語は止めてよ、俺のこともジークって呼んでよ」
「え・・・あ、ああ、わかった」
何ていうか、この人と話してると落ち着く。優しいし、話していて楽しいし、この人とは仲良くなれそうだ
「あっ!マスター、こんなところにいたんですか!」
と、すごく聞き覚えのある声
俺はその時、飲んでいた水を思わず吹き出してしまった
「ゲヘッゴホッ!・・・シ、シロン!お前、何で此処にいるんだよ!?」
「何でって、もちろんマスターを探しにきたんですよ」
俺とシロンのそんなやりとりを見てジークが言った
「へえ、この娘が君の言っていた女の子?」
そして、シロンは俺に尋ねてくる
「マスター、こちらの方は?」
「ああ、この人はジーク、さっき知り合ったんだ」
と、俺は少し頬を紅潮させながらいった。うわっ、やっぱりまだ恥ずかしい
「どうも、ジークフリートです。気軽にジークって呼んでほしいな。よろしくね」
ジークは簡単な自己紹介をすると、手を差し出し握手をもとめた
シロンは少し驚きながら握手をかえした
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
するとジークは言った
「ははっ、可愛らしいヴァルキリーさんだね」
っ!?何故それを!?
「ジーク、アンタいったい何者だ」
俺はドスのきいた声で尋ねた
ジークは「しまった」という顔をすると、観念したのか話し始めた
「はは、そう怒らないでよ。べつに俺は君達の敵じゃない、むしろ味方だよ」
「味方?どういう意味だ」
俺はそう尋ねた
「そのままの意味さ。俺は君達の味方、いや、先輩というべきかな。じゃあ、改めて名乗ろう、俺はジークフリート、かつて英雄と呼ばれていたよ」
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