TURN89 エアザウナその十一
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え、お気遣いなく」
ひょっこりとロンメルが出て来て彼等に応える。
「こちらもイタリンの為なら一肌も二肌もですから」
「それでいいんだ」
「イタリンとは友邦ですので」
だからいいというのだ。
「本当にお気遣いなく」
「前から不思議に思っていたのですが」
ユーリがそのロンメルに問う。
「ドクツは何故イタリンに常に好意的なのですか?いつも助けてくれますが」
「気候も料理も景色も好きですし」
そうしたものがだというのだ。
「寒く重い空であることが多いドクツと比べると」
「全く違うからですか」
「しかもかつては同じ国だったではないですか」
「神聖ローマですか」
「だからです」
こうした理由からだった、ドクツがイタリンを好きなのは。
「ドクツはイタリンが好きなのです」
「成程、それで」
「そういうことです。欧州に戻ってからも」
それからもだというのだ。
「宜しくお願いします」
「それでは」
二人は敬礼をし合い挨拶とした、ドクツとイタリンの絆は今も健在だった。
そのことを確かめてからムッチリーニはイタリア達と共に東郷の下に向かった、アステカとの最後の決戦の前に政治の話があった。
TURN89 完
2013・2・14
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