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ヘタリア大帝国
TURN89 エアザウナその七
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「おい、これでだ!」
「最後ですね!」
「いよいよ!」
「次であの化け物を倒せるぞ!」
 もう一撃でだというのだ。
「だからいいな!」
「はい、それでは!」
「今から!」
「全艦魚雷発射用意だ!」
 田中は今も潜望鏡からエアザウナを見ながら言った。
「いいな野朗共!」
「了解!」
 部下達は田中の言葉に応える、田中は部下達に慕われている。確かに暴走族そのままの性格だがその飾らず竹を割ったところが好かれているのだ。
 その田中の命令のまま彼の艦隊が魚雷を放ち。
 エアザウナの腹を撃った、そして。
 大怪獣は遂に動きを止め激しい咆哮を銀河に響かせた、それを断末魔にしてであった。
 大怪獣は爆発四散した、長きに渡って銀河を荒らしていた大怪獣は遂に滅んだのである。
 それを見てアステカ軍の間にも動揺が走った、まさかと思ってだ。
「おい、奴等大怪獣をやっつけたで」
「まさかと思ったけどな」
「あれを倒すか」
「何ちゅう奴等や」
「俺等と戦いながらそれが出来るなんてな」
「半端やないで」
 こう言ってだ、そのうえ。
 戦局が決まったと見た山下がここで全軍に告げたのである。
「よし、今だ!」
「はい、星域の制圧ですね」
「それにかかりますね」
「今が好機です」
 既に陸軍の軍服を着ている日本兄妹にも告げる。
「エアザウナが倒されたのを見て敵は動揺しています」
「その隙にですね」
「今から」
「即座に制圧します」
 こう言って即座にだった。
 山下は日本兄妹と共に星域に降下し完全に制圧した、これでブラジルでの戦いは完全に決まった。
 それを見てブラジルはハニーに言った。
「残念やけどな」
「ううむ、アマゾンまで撤退だホーーーー」
 ハニーもこうブラジルに答える。
「そうするホーーーー」
「そこで最後の決戦やな」
「それからも戦うホーーーーー」
 ハニーのこの考えは変わらない。
「けれど今はホーーーーー」
「全軍アマゾンに撤退っちゅうことで」
「そうするんだホーーーー」
 さしものハニーもそうするしかなかった、残ったアステカ軍はアマゾンまで撤退した。ブラジルも共に撤退した。
 こうしてブラジルもまた枢軸軍の手に落ちた、ブラジルに降り立ったクリオネは目の前で行われているカーニバルを見て苦い顔で呟いた。
「全く以て忌々しいわね」
「ああ、肌の張りだな」
「そうよ」
 その通りだとだ、クリオネはゴローンに返した。
「私ももうね」
「三十か」
「女も三十になるとあれなのよ」
 難しい顔での言葉だ。
「お肌も曲がり角をとっくに過ぎてね」
「しかも垂れてくるか」
「胸もお尻もね」
「腹はどうだよ」
「心配になってくるわ」
 出るかどうかというのだ。
「あんな風に
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