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ヘタリア大帝国
TURN89 エアザウナその三

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「破られてるからな」
「ビームの攻撃力が強過ぎて」
 そうなってしまうのだった、その威力はエルミーが言う。
「コロニーレーザー以上の威力ですから」
「だからですね」
「ああ、ちょっとな」
 田中も言う。
「攻略出来ない相手だろ」
「大怪獣のビームは艦載機の航続距離よりも長いですから」
 これも大怪獣の脅威の理由の一つだった。
「これまでどの国のどの兵器も効果がありませんでした」
「エイリス軍が五十個艦隊でもだったよな」
「全滅しています」
 かつて世界最強の艦隊と言われた彼等ですらだったのだ。
「無残に」
「だよな、それでたった五個艦隊かよ」
「しかも僕の艦隊攻撃力は殆どないよ」
 総督も言ってくる。
「実質君達が攻撃力だから」
「やはりわかりません」
 いぶかしむ〆羅だった、彼女にしては珍しく。
「今回の長官のお考えは」
「実質四個艦隊で勝てるのか」
 ベートーベンも疑念を言う。
「それはです」
「無理ですよね」
「普通に考えれば」
 ベートーベンはエルミーにも述べた。
「不可能だ」
「しかし長官は」
「私の計算ではだ」
 ここでこうも言うベートーベンだった。
「潜水艦四個艦隊で三度集中攻撃を浴びせればだ」
「エアザウアを倒せますね」
「さしもの大怪獣でもな」
 それが可能だというのだ。
「だがそれはだ」
「エアザウナの攻撃を考えますと」
「無理だ、最初のビーム攻撃でだ」
 総督の艦隊がだというのだ。
「全滅しそしてだ」
「次に隠れられなくなった我々が」
「攻められて終わりだ、相手が悪過ぎる」
「しかし参謀総長とこっちの祖国さんが言うんだぜ」
 田中はこのことをまた言う。
「だからな」
「勝てると」
「そうだというのですか」
「あの長官だって嘘は言わないんだよ」
 東郷の美点の一つだ。
「しかも俺が超えるだけの相手だからな」
「優秀な方なのは事実ですね」
「だからだよ、あの人達の立てた作戦ならな」
「問題はありませんか」
「ああ、そうなるからな」
 それでだというのだ。
「安心していいだろ」
「そうですか」
「行こうぜ、攻撃に」
 田中は他の潜水艦艦隊の提督達に言った。
「そして攻撃だよ」
「じゃあ頼むよ」
 総督からも言う。
「僕はどうなるかわからないけれどね」
「バリア艦は多いですが」
 〆羅もその総督を見ている。
「果たしてどう出来るかですね」
「わからないね、その辺りは」
 総督も不安に感じていた、だが彼等はエアザウナとの対峙に入った。するとすぐにだった。
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