第9話:後悔しても後の祭り
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「きっとまだ子供だから、相手が子供とは言え人間2人を相手に勝てなかったんだね。まぁあと数ヶ月もすれば、この子も成長し人間の子供2人くらいはペロリと平らげちゃうだろうね。何せキラーパンサーってのは頭が良いから、何時までも苛められた事は憶えているらしいから……」
悪ガキ共は俺(ベビパン)と相方を交互に見て動揺している。
いい気味だ……報酬の前払いに応じていれば、俺もここまでしなかったのに。
だが、まだ終わらんよ!
「さぁ猫さん。これからは僕の家で一緒に暮らそうね! 僕の住んでる場所はね、このアルカパより東のサンタローズって村なんだ。子供の足じゃ時間かかる距離だけど、君の足だったら1時間で行ける距離なんだよ」
悪ガキ共はオシッコ漏らしそうな程怯えてる。
俺が抱いてたベビパンを降ろし手を放すと、ビクッとして身構える程だ。
勿論これは脅しだから、ベビパンには人間を襲わない様に教育していかねばならない。
だが、これに懲りて弱い者イジメはしないだろう。
それに俺は奴隷生活を回避するつもりだから、ちょくちょくアルパカには訪れるだろう。
勿論その時は成長した元ベビパンが一緒だから、連中も今日の教訓を忘れないと思う。
「そうだ……何時までも猫ちゃんて呼ぶのは可哀想よね。私達でこの子にも名前を付けてあげましょうよ!」
悪ガキから離れた所で、原作通りにビアンカが名付けイベントを発生させてきた。
あんまりビアンカの名付けセンスは当てにしたくないのだが、未来への予行練習だと思い付き合う事にする。
「じゃぁ私が幾つか名前を上げるから、アルスが良いと思ったのに決めてね……先ずは『ボロンゴ』ってのはどう?」
「ねぇビアンカ……申し訳ないけど、この子女の子だよ。せめてもっと可愛らしい名前を候補に上げてよ……」
さっき抱き上げた時にチェックした。
名付けイベントがある事は憶えてたし、万が一にも一方的な名付けにはしたくなかったから、チェックしておいた。
「あら……女の子なの。じゃぁ……『チロル』ってのはどう?」
まぁあまり文句ばかり言ってても仕方ないし、チロルってのは可愛い名前だから、もうそれで決定しちゃおう。
「うん。チロルっての良いね! この子可愛いからピッタリだと思う、流石ビアンカだね……凄くセンスが良い! だから僕ビアンカが好きなんだ」
残りの選択肢を聞くのが面倒になり、手近なチロルで妥協する。
ついでにビアンカへのゴマスリを行い、冒険中のヘタレな俺のイメージを払拭する。
「あ、ありがと……」
あれ……何か引いてない?
俺が歯の浮く様な台詞を吐いちゃダメなのかしら?
釈然としない気分のままチロルの肉球を堪能していると、視界の隅に父さんの姿を捉える。
勿論一緒にビアママも居る。
何時ま
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