『ふつう』である少年
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箒と比べれば、剣道なんてできっこない。
そんな『ふつう』の青年だ。
彼は、自分を『ふつう』と言う。
テストをすれば、平均点。五十メートルを走れば、平均タイム。身長、体重、平均記録。
周りから見てみれば、確かに『ふつう』だった。
だが、彼の『ふつう』は時として、『異常』だった。
『ふつう』を行うためなら、常識を逸し、それを『ふつう』と感じるなら、何がなんでもやりとげる。
織斑千冬は彼を、『異常』な『ふつう』と言う。
織斑一夏は彼を、『ふつう』に優しい人と評価する。
篠ノ之箒は彼を、『ふつう』によくわからない人と印象づける。
篠ノ之束は彼を、『ふつう』に大好きと感じとる。
彼の名前は、細田蓮。独特の『ふつう』の基準を持つ男。才能を感じていたから、誰よりも『ふつう』を感じとる男。『ふつう』のことを『異常』にやる男。
そして現在、篠ノ之束と共にいる男。
『ふつう』に幼馴染みとして接し、『ふつう』に生活している男。
「れんくーん。箒ちゃんに、専用機届けに行きたいんだけど、手伝ってくれる?」
「もちろん手伝うよ、束。幼馴染みが困ってたら、手伝うのが『ふつう』だろ?」
「ありがと〜。愛してるぅ!」
「ははっ、それは『ふつう』に嬉しいよ」
――そして、世界で唯一のIS人間。
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