第九十五話
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びてしなるそれは再生と創造で幾らでも出現するだろう。それらを封じる事は影分身しても今の魔力じゃ厳しいかもしれない。
「何ともなら無い?」
「いや、時間の流れをズラす結界で隔離は出来るよ。ただ、破られる可能性もあるけど、まぁやらないよりはマシか」
イリヤの要望に答えて俺はあの海魔とサーヴァント、後はアイリスフィールと、彼女の近くに居るサーヴァントだと思われる一団を取り込んで封時結界を展開する。
瞬間、反転していく世界。色が灰色に染まる。
「なっ、これはっ!?」
「なんじゃぁっ!?」
戸惑いの声を上げるセイバーとライダー。
「これはおぬしの仕業か?」
戦車を操り空中を翔けて俺の横へとやってきたライダーが問いかけた。
「空間を閉じた?いや、まさかズラしたのか?」
戦車に同席していたウェイバーが独り言のように呟き驚愕していた。
「そうだ。一応この空間内ならば幾ら破壊しようが問題ない」
「どれくらい保つ?」
「このまま何もしないで観戦していれば一時間でも維持できる」
ただし、戦闘で消費される魔力は莫大だ。同時に戦闘で魔力を使えばなかなか厳しい物になるだろう。
「まぁ時間が出来ただけもうけものだわなっ!」
そう言うとライダーは戦車に鞭を入れて海魔目掛けて突進して行った。
イリヤを抱いたままでは戦えないし、下で此方を見上げているアイリスフィールがこちらに来ないかと言っている様に感じられた。
海魔から距離を取るように翔け、アイリスフィールの横に着地する。
「貴公がこの結界を張ったのか?」
二本の槍を持っているランサーがそう問いかけた。ふむ、普通はサーヴァントなのかと問う所だが、彼はそちらよりも俺達が助力した事の方が重要らしい。
「そうだ」
「どれくらい持つ?」
清純な戦士ほど現在の状況を把握しているのか、質問が簡潔で良い。
「ライダーにも言ったけれど、何もしなければ一時間は維持できるだろう。ただ、一時間も戦って勝てない相手ならそれは勝てないと言う事だと思うけどね」
「ふむ…」
ランサーの宝具は常時開放型であり、能力は優秀なのだが、一撃の威力は高くないタイプだろう。結果、水の上で戦う手段のないランサーは川岸で待機していたと言う事か。いや、もしかしたらセイバーかライダーがあの海魔に決定的な何かをさらす瞬間を待っているのかもしれない。ランサーのクラスのサーヴァントならば、その投槍の技術は高いはずだし、盗み見た彼の宝具なら決定打を与える事が出来るかもしれない。
「チャンピオンも手を貸してくれないかしら。あの怪物の何処かにキャスター本人か、もしくは核になっている何かがあるはず。でなければあれほどのものを召喚して繋ぎとめる事
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