第九十五話
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「目の前?」
と言われたイリヤはキョロキョロと辺りを見渡すが、はぐれサーヴァントなんてものが居るはずは無い。
「チャンピオンよチャンピオン」
「は?」
「へ?」
「チャンピオンは分霊出来るのでしょう?その分魔力も半分、消費は二人分になるみたいだから実戦ではあんまり使いたがらないみたいだけれど、そこにもう一人のマスターからの魔力供給があったら?」
ふむ…
「確かに私にはイリヤスフィールみたいなバカ魔力は無いわ。それでも魔力量はそこそこある方だと思っている。普通の魔術師なんかよりは有ると思っている。だからチャンピオンの分霊を維持する魔力と戦闘時のブーストに令呪を使えばイリヤスフィールが使役するチャンピオンと同等までもって行けると思うのだけれど」
「むぅ…」
これに非難の声を上げたのはイリヤだ。まぁ自分のサーヴァントを他人と共有しろと言っているのだから唸りもするか。
「もちろん私自身にはギアスを掛けるわ。イリヤスフィールへの敵対行為の命令は出来なくするし、チャンピオンへの不利益になる命令も同様。そうね、「自害しろ」とか「〜するな」とかチャンピオンの意思と合致しない命令は出来なくするつもり。まぁその分令呪でのブーストもランクダウンせざるを得ないでしょうけれど、チャンピオンなら魔力さえあれば大抵の事はできそうだし?問題は無いわよね」
「そもそも出来るのか?」
「それはやってみないと分からない。二重契約になってしまうのだけど、別にそれ自体は不可能じゃない。霊ラインのパスを繋ぐ位なら両者の同意があれば出来るはず…」
「どう思う、チャンピオン」
イリヤがどうすれば良いのかと問いかけてきた。
「俺だけでも十分…と言いたい所だが、彼女達に助けてもらえるのなら心強い。ただ、それは聖杯戦争期間中の話だ。此処から去るのなら必要ないね」
「むぅ…わたしはもう少しここに居るわ。…すこしやりたい事が有るもの」
「私も同様。桜の為にどうすれば良いのかを考えると一つの選択肢としてお父様を助けなきゃだし…」
「イリヤも凛も離れないのなら戦力的には凛の意見を受け入れた方が良い。二対一なら例えサーヴァントに襲われても此方が優位だからね」
そう言うとイリヤは仕方が無いと凛の提案を受け入れた。
そして作られるセルフギアススクロール。制約内容は前述の通り。イリヤと俺達に不利益になるような命令は出来ない。イリヤと対立しないと言う内容が記され、イリヤはチャンピオンと言うサーヴァントの分身を凛の魔力による使役を受け入れる。
この内容が履行された瞬間、凛の魔術刻印が制約内容の行動を禁じさせる。
凛との二重契約はどうやら出来たようで、影分身でソラを現界させているが、イ
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