第九十五話
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界は維持できない。そうなれば現実世界に海魔が現れてしまう。
イリヤの願いだから、海魔には退場していただこう。
ソルを一度大きく振りかぶる。
「サンシャインオーバーライトォ」
気合と共にソルを振り下ろす。
「ブレイカーーーーーっ!」
ドウッと銀色の閃光が海魔を襲い、その巨体ゆえに逃げる間もなくサンシャインノーバーライトブレイカーの直撃を受けた。
ブシューーーーッ
ソルが余剰魔力を排出させ冷却する。
「やりすぎたかな…?」
見ればどうやら海魔は殲滅できたようだ。
まぁ、これで死んでなかったとしたら俺達は戦線離脱しなければならないほど消耗しているから、終わっていて欲しいのだけどね。
復活の様子が無いのを確認すると俺はイリヤの側へと飛んで行った。
◇
ザパーッと雨雲も無いのに空から大量の水が降ってくる。チャンピオンが間に入ってくれたお陰で弾かれたブレスが飛散し、大粒の雨粒となって押し寄せたのだ。
「チャンピオンっ!」
わたしはスサノオ事吹き飛ばされたチャンピオンを探す。
「まさか、やられてしまったの?」
お母様が信じられないと言う感じて呟いたが、まだチャンピオンとのラインは繋がってる。生きているはずだ。
「くっ…背に庇われては攻撃し辛かろうと避難を促した俺の責任だ…」
「まだチャンピオンは死んで無いっ!不吉な事は言わないでっ!」
余計な事を言ったランサーに腹が立つ。でも、一番腹が立つのは守ってもらう事しか出来ない自分だ。
わたしを守らなければチャンピオンはむざむざ敵の攻撃を受ける必要も無かったのに…
「だが、あの一撃で彼は戦闘不能だろう。これはまずい事になった…」
スサノオと言う巨人を繰り出しても海魔に圧倒されたのだ。勝てる見込みは薄いかもしれない。
「チャンピオン…」
そうわたしの口から呟きが漏れた。
いつも何だかんだでチャンピオンはわたしのわがままを叶えてくれるもん。だからわたしは安心してチャンピオンをこき使うのよ。だから…今回もきっと…
と、その時。霊ラインを通して避難しろと言う意志が伝わってきた。
え?邪魔だからどけろ?
どういう事だろう?なんて事は考えない。だって、チャンピオンだもん。
「ランサー、今すぐわたし達を連れて此処を離れてっ!」
「は?何を行き成り」
「チャンピオンがどけろってっ言ってる。きっと大技を放つつもりよっ!」
ぐんぐんとわたしの魔力を底なしに持って行くチャンピオン。
ふらつきそうになる体を何とか堪える。
「あれが切り札じゃないと言うのか…」
ランサーは驚いているが、本当に時間が無いみたい。さっさとどけろと言うチャンピオ
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