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少女1人>リリカルマジカル
第四十話 少年期【23】
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しげな魔法の本とか呪いの本には触らないことだろうか。

 それにしても、A'sの原作でちょこっと出てきただけの場所が、これほど広大ですごい場所だったとは。世界の書籍やデータが全て収められている、と言うだけのことはある。おそらくどれほど速読な人でも、全てを読み尽くすには気が遠くなるほどの時間が必要だろう。

『ところでますたー。今日は本を探すか、探索をするのかでしたらどちらを優先にしますか?』
「うーん、一応今日は探索にしようと思っている。せっかく新しい場所に来たんだし、細かく調べるのは次の機会にするよ。地図の作成と区間ごとのまとめを先に作っておいた方が、後々楽だろうから」
『わかりました』

 そんな感じで予定を決めながら、俺たちは目的の場所に向かっていった。移動する途中で気になる本があったら、コーラルにマッピングしてもらう。本を探すのも大切だが、こうやってマップを作っておくのも俺たちの重要な仕事であった。


「それにしても。最初はどうなることかと思ったが、結構順調だな」
『まぁ、最初が酷過ぎただけとも言えますが』

 思い出すのは無限書庫に初めて来たあの日のこと。甘くなどない酸っぱい記憶達。うん、あれは完璧に黒歴史だ。封印ものだ。

「……相変わらず手厳しい。だけどさ、そんな初日から9ヶ月ぐらいでここまで来れたんだぞ」
『えぇ、そうですね。ますたーが学校で習ったことを、ちゃんと生かせているからです』
「……素直に褒められるとそれはそれで恥ずい」
『本当のことじゃないですか。ますたーえらいぞー。よく頑張ってますよー』
「やめれー」

 少なくとも今では、コーラルと笑って冗談を言い合うことができるぐらいには余裕ができていた。そう考えると、なんだかんだで俺たちは成長できているのだろう。マルチタスクを駆使した検索魔法の出力はちょっとずつ上がってきている。ベルカ語だって絵本程度なら読めるようになってきた。山積みだった問題も月日をかければ、減っていくものである。

「それでも、まだ原作には追いつかないんだよな…」

 コーラルに聞こえないぐらいの小さな吐露が漏れる。それなりに検索魔法が発動できるようになってからは、闇の書の情報を片っ端から調べてきた。それによってユーノさんが原作で調べ上げたであろう内容のいくつかは、俺も見つけられたと思う。

 それでも未だに届かないと思うのは、『闇の書』と『夜天の書』が元々同一の魔法書であることを証明できるだけの根拠をまだ得られていないからだ。この2つが同じものだと答えを原作知識で知っている俺でさえも、繋がりを見つけるのが大変なのが現状だったりする。

 なので無限書庫で原作のことを考えると、割と本気でへこみそうになる。闇の書の知識がほとんどなかったはずなのに、なんで半月程
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