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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第十三話『輝く世界へ』
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一名がのんき過ぎるが、そんな三人でもなければこの光景を見て『明日は竜巻が襲来する』といわれれば、皆が本気になるだろう。
呆気にとられる三人を尻目に、修夜は笑いともため息とも知れない顔を見せる。
「セシリア、その件だったら俺も一夏ももう気にしていないから、そこまで気にしなくても……」
事実、修夜は勝負を通して彼女を知り、一夏は修夜から約束を守ろうとした事を聞いていた。
すると一夏も、あっさり“諾”と返したため、互いに彼女の無礼を不問にすることで一致したのだった。
だが修夜がすべて言い切る前に、セシリアは少し語気を強めて話しはじめた。
「いいえ、気にするとかそう言う小さな理由で、謝罪する訳ではありませんわ」
頭を上げて、修夜たちを見据えるセシリア。その青い瞳は、とても澄んだ意思を宿している。
「これは、わたくしなりのけじめです。
わたくしの行為で、お二人だけではなく、篠ノ之さんや布仏さん、クラスメイトの方達にも不快な思いをさせました。
その事に対する謝罪は、試合を終えて負けてしまった以上、果たさなければなりません」
真剣に言葉を紡ぐセシリア。その様子に、修夜達は黙って彼女の言葉を聞いている。恐らくではあるが、彼女はクラスでも今のように謝罪をする覚悟なのだろう。
「セシリア、お前……」
修夜は改めて、セシリア・オルコットという少女の、真っ直ぐな“覚悟”を見せられた気がした。
「それに、これからずっと付き合っていくクラスメイトの方たちとの間に、溝を作ったままにしてはおけないでしょう?」
そう言って、優しく笑みを浮かべるセシリア。その表情は、昨日までの彼女とは違う、本当に自然な表情だと修夜達は思った。
「……そっか。それなら、俺達からは何も言うことは無い。
さっきも言ったように、俺も一夏も、もう気にしてないしな。だろ、一夏?」
修夜は一夏に顔を向け、互いの意思を確認する。
「ああ、確かにな」
お互いに笑みを浮かべながら、二人は再度この決断に納得した。箒と本音は、そんな二人を微笑みながら見ている。
「……よかった」
そんな四人の様子に、安堵の溜め息を吐くセシリア。
「それはそうと、真行寺さん」
「ん……?」
名を呼ばれ、振り向く修夜。
「あなたがわたくしの事を名前で呼んで、わたくしが苗字で呼ぶと言うのは、その……少し他人行儀な気がするんです。ですから……」
少しだけ戸惑いながら、セシリアは思い切ってその言葉を口にする。
「わ、わたくしもあなたの事を……な、名前で呼んでもよろしいでしょうか……!?」
少したどたどしく、しかしはっきりと、何か思い切りを付けるかのようにセシリアは言い放った。
その顔はそことなく赤くなっているようにも見える。
勢いまでは良かったものの、そのあとに訪れた僅かばかりの静寂に耐えられ
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