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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第八話『蒼空舞う風獅子の翼・後編』
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になってきやがった……!)
そう思っていると、スターライトからの光線がこちらに飛んできたので、これを旋回しつつ回避する。
シールドエネルギーの残量は291、ほとんど避けているとはいえ、オルコットの方も意地で食い下がってきやがる。
試合をはじめて50分近くが過ぎた。こちらが反撃に回っているとはいえ、ライフルの弾数も余裕がなくなってきている。
俺は改めて、セシリア・オルコットと言う少女の実力を見せつけられた気がしていた――。
名目上だが五分にまでもつれ込んだ。
俺はいい加減、この辺りで決着をつけたいと思う。向こうはなおさらだろうに。
だがオルコットには俺へ決定打を与える手段が無い。そして俺も、ソニックの行き過ぎるスピードを制御し損ねている……。
それでもPICの調整が終われば勝てる、しかも確実に。
なら今は、出来る限りのことをすればいい!!
「これで…、どうだっ――!!」
イーグルハンターの引鉄を引き、オルコットの死角を目がけて数発撃ちこむ。
一瞬気づくの遅かったらしい、オルコットは今の攻撃に被弾し、衝撃で後ろへと飛んでいく。
《着弾確認、もうすぐだよマスター!》
あぁ、もうひと押しだ――
しかし――
「……ない」
ふと、セシリアの口から心が漏れる。
「……けない」
それは、次には確かな気持ちへと変わる。
「……負けるわけには……」
そして、気持ちは勝負に対する執念へと変貌し、彼女の体を突き動かす。
「……インターセプター」
その
呼び出し
(
コール
)
に応じて、細身のレーザーブレードが彼女の手に現れ、握られる。
「…………勝つのは、わたくし……!」
そう呟くと、セシリアはその場から一息の合い間に居なくなっていた。
――――
《マスター!!》
シルフィはセシリアの異常にすぐさま気が付き、修夜に警告を告げようとする。
「分かっている!!」
だが、この手の感覚に関しては修夜の方がより早く感じ取っていた。
気配の方へと振り向くと、その主は焔|《ほむら》立つような殺気を纏って修夜に猛然と迫ってきた。
「シルフィ、格闘戦武器だ!!」
《りょ、了解!! 格闘専用レーザーブレード【スラッシュネイル】、
現出
(
セットアップ
)
!!》
セシリアがインターセプターの刃を構える間際、直刀のようなレーザーブレードが修夜の手に握られる。
そして両者は、そのまま真っ向からからぶつかった。
「――…くっ!」
レーザーブレード同士が鍔迫り合いときにみせる、独特の青白い火花と電流が弾けるような音が二人のあいだに広がる。
時間にしてわずか数秒、だが修夜がセシリアの顔を見るには充分過ぎる時間だった。
(なんて目付きだよ、コイツっ……!!)
セシリアの目は、猛獣が獲物を狩るときに見せるそれであった。
修夜自身、
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