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ネギまとガンツと俺
第12話「京都―初戦」
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れるんですから」

 ね? と笑う先生に、刹那は言葉を詰まらせた。




 そして、それから20分と経たないうちに、木乃香は連れ去られた。




「ふ〜」

 道に迷うこと約20分、やっとこさ風呂場に浸かったタケルはその身を襲う快感に気分を最高によくしていた。

「風呂はいい、いやほんと」

 珍しく彼が笑い、ボケッと空を見上げた時、空にネギの魔法らしき光が散った。

「……」

 それを無言で見つめること数秒。さらに、それがネギによる合図であることを理解するのにさらに数秒。

そして――。

「……ふ、ふふ、フフフフフ」

 ――気付けば彼は笑っていた。

そもそも、彼は朝から不機嫌だった。それは単なる疲れからくるもので、眠っていれば自然と解消されるはずだったのだ。だが、それは蛙騒動に邪魔をされ、トイレ終わりには燕に気を取られ、安眠を妨害された。

 本来は電車の中で爆睡して、京都をある程度元気に見てまわる予定が、そのせいで見事に崩れ去った。

 そして、今度は風呂を邪魔しようというのだろうか。

「……ふぅ」

 スーツをフィットさせ、その上から学生服を着込む。顔は無色に――。

 即ち、タケルが戦闘態勢に入った証だった。ズボンのポケットから小さな黒球を取り出し、それに呟く。

「ガンツ、俺に転送を頼む。武器は――」

 ネギが空に放った光を目指し、タケルは屋根を飛び越えた。




 木乃香を抱えて逃げるサルの着ぐるみをかぶった人をネギたち三人は追いかける。電車をおり、改札を出て、大きな階段でその敵はネギたちを待ちうけていた。

「ふふ……よーここまで追ってこれましたな」

 不敵な笑みを浮かべ、着ぐるみを脱ぎ捨て、その素顔をさらした女性、つまりは天ヶ崎 千草は己が武器である符を掲げる。

「……タケル先生はまだですか?」
「う〜ん、さっき呼んだんだけど」
「やっぱりあいつ頼りになりませんぜ、兄貴!」

 ぼそぼそと囁きあうネギたちに、千草が「何をこそこそと話してはるんですか?」と符術を発動させようとした時だった。

 ネギとアスナの2歩先で、刹那が敵を見据え、そこから約10〜20Mほど離れた位置にその女性が位置している。

 その丁度、真ん中あたりだろうか。

 地を砕き、その右腕には奇妙な武器を掲げ、一人の高校生が着地を果たした。

「タケルさん!」
「先輩!!」
「タケル先生!」
「げ、本当にきた?」
「ウチの邪魔をしてくれた護衛の高校生か。これはまた厄介な人が」

 5者5様の反応には一切の興味を示さずに、まずはネギたちを振り返った。

「たけ……!!」

 その姿に、顔を向けられた全員が
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