第14話 アルフォルト星域会戦
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て待機。戦況の変化に合わせて臨機応変に対処しろ」
クナップシュタインの策は、攻撃力の高いハルバーシュタット、カルナップの両艦隊を次々とぶつけ、ロアキア軍が消耗したところで兵数の多い本隊が押し潰すというものである。
「敵軍、縦列隊形にて接近してきます」
「敵先頭集団、数8000」
「あの隊形からして、敵の先陣は攻撃力に秀でた部隊と思われますが……」
「ふむ、ならば正面からまともにぶつかる愚は避けるとしよう。中央の防御を厚くし、鶴翼の陣にて待ち受けよ」
オリアスは真正面からのぶつかり合いでは不利と見て、防備を固めて敵の勢いを止めることを選んだ。
「敵軍、我が軍中央に攻撃を開始しました」
「よし、両翼を前進させ敵を半包囲に追い込め」
オリアス艦隊の両翼が前進したことで、ハルバーシュタット艦隊は凹陣の中に入り込んだ形となり、三方向から攻撃を受ける。
「敵は混乱しているぞ! 戦闘艇を発進させ、第二陣が来る前に壊滅に追い込むのだ」
三方向から袋叩きにされるハルバーシュタット艦隊はいったん退いて態勢を立て直そうと後退を始めるが、こうなると困るのは第二陣として突撃する予定であったカルナップ艦隊である。
「カルナップ提督、このままでは後退するハルバーシュタット艦隊と交錯してしまいます」
「……ハルバーシュタット艦隊の救援はクナップシュタイン艦隊に任せ、我々は回り込んで敵側面を突く」
カルナップ艦隊のこの動きは、オリアスの旗艦であるデスペリアスでも確認された。
「閣下、敵の第二陣が左に回り込みつつあります。このまま左翼部隊の側面を突かれ、それに敵の第一陣、第三陣が連動するようなことになれば、我が軍の全面崩壊は免れないでしょう」
「ああ、もう少しいけるかと思ったが……ここまでだな。全艦後退せよ」
明確に目的を持ち、それを達成したら執着せずに離脱する。
オリアスは徐々に名将としての素質を開花させつつあった。
あっさりと退いたロアキア軍に銀河帝国軍の将兵たちが訝しがっていた……その時、小惑星帯に潜んでいたロアキア軍の別動隊が動き出す。
「しょ、小惑星帯より敵軍出現。数、9000!」
「しまった、伏兵か!」
「敵別動隊にアルトリンゲン艦隊の後背を取られました!」
「前面の敵艦隊、再び攻勢にでます!」
「(くっ……このまま手をこまねいていれば、アルトリンゲン艦隊を打ち破った敵別動隊に背後を突かれることになるだろう。逆にアルトリンゲン艦隊へ援軍を出せば、正面の敵艦隊を押さえるのは不可能だ。ならば……)前方の敵軍を牽制しつつ、後退してアルトリンゲン艦隊と合流しろ!」
クナップシュタインは悩んだ末、アルトリンゲン艦隊との合流を優先した。
「装甲
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