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銀河転生伝説 〜新たなる星々〜
第14話 アルフォルト星域会戦
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両国が直接矛を交えたのは数度しかない。
つまり、ルフェールが国家存亡の危機に晒されたことは無かったのである。

だが、銀河帝国が現れロアキアの大半を併合したことで、ルフェールは猛烈な危機感を懐いた。

銀河帝国の国力は、得た情報から分析して最低でもルフェールの2倍以上。
今はまだ辺境13国という盾があるから良いが、遠くない内に旧ロアキアの平定を終えた銀河帝国が辺境13国を撃ち破り、ルフェールへとその触手を伸ばしてくるのは明白であった。

「なるほど、今までのロアキアとの争いは『陣取りごっこ』というお遊びだったわけか……いずれにせよ、此方としても予算の都合上今年はもう動けん。オリアス等の殲滅とエルダテミアの制圧は来年になるな」


* * *


宇宙暦808年/帝国暦499年。

銀河帝国では宇宙艦隊司令長官アルベルト・フォン・グライフス元帥と副司令長官ハンス・ディートリッヒ・フォン・ゼークト元帥が退役。
空席になった宇宙艦隊司令長官にはオスカー・フォン・ロイエンタール元帥が、副司令長官にウォルフガング・ミッターマイヤー元帥が就任した。

また、本土へと帰還するケンプ、ファーレンハイト、ミュラー、パエッタ艦隊に代わりオットー、ガーシュイン、ゴシェット、ドロッセルマイヤーの4個艦隊が新天地へと派遣される(当初は3個艦隊の予定だったが、アドルフの夢の中に『4』という数字が浮かび上がったため、縁起を担いで4個艦隊となった)。

「くくっ、これでロアキアの残党やエルダテミアとかいうエセ国家の命脈も尽きたな。だが、その前に……」

年明け早々、クナップシュタイン上級大将の艦隊12000隻がオリアスを討つべくロアキアを発ち、それにアルトリンゲン、カルナップ、ハルバーシュタットの各艦隊が合流。
その総勢は36000隻に達した。

これに対し、オリアスはベトラント星系とレンヴァレル星系との間にあるアルフォルト星系で残存の艦艇すべてを以って迎え撃つことを決める。

アルフォルト星系は小規模な小惑星帯を複数形成している無人星系であり、ロムウェのあるレンヴァレル星系へ辿り着くには、ベトラント星系、レイスナティア星系のどちらのルートを通っても必ずアルフォルト星系を経由する必要がある。
つまり、ここを抜かれると遷都先のロムウェを直撃されてしまう。
故に、このアルフォルト星域こそがロアキア軍の最終防衛ラインであった。

・・・・・

「敵軍発見、約20000」

1月18日 11時20分。
アルフォルト星域へ侵入した銀河帝国軍のレーダーが布陣するロアキア軍を捉える。

「20000隻か……ハルバーシュタット艦隊を先鋒として、敵に攻撃を仕掛ける。カルナップ艦隊と本隊はそれに続け。アルトリンゲン艦隊は予備兵力とし
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