呪歌
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ッと呟き、ルーが首を傾げる。
その表情は少し厳しい。
「もう軍隊も動いてるし、捕まるのは時間の問題なんじゃない?」
「だといいんだがな・・・」
ここはオシバナの街。
その街中で、エルザは魔導四輪を全力で走らせていた。
「エルザ!飛ばしすぎだぞっ!」
「そうだ!SEプラグが膨張してんじゃねぇか!」
魔導四輪は運転手の魔力を消費する。
スピードを出せば出すほど魔力の消費は多くなっていく為、今のエルザにはかなりの負担がかかっているのだ。
「あの笛が吹かれれば大勢の人が死ぬ・・・音色を聴いただけで人の命が消えてしまうんだぞ!」
「解ってっけど奴等の目的もはっきりしてねぇし・・・一戦交える可能性もある」
「そんなにスピードを出したら、いざって時にエルザの魔力が枯渇しちまうだろ!」
グレイとアルカがそう言うが、エルザは気にせず魔導四輪を走らせる。
「構わん。いよいよとなれば棒切れでも持って戦うさ・・・それに、お前達がいるしな」
その言葉にグレイもアルカも何も言えなくなった。
一方、車内にいるメンバーはというと。
「何かルーシィに言う事あった気がする。忘れたけど」
「僕も、なんか言う事があった気がするよ」
「何?」
「だから忘れたんだって」
「同じく」
「気になるじゃない。思い出しなさいよ」
「うーん・・・」
「えーっと・・・」
「キモチ・・・悪・・・」
「バカね、しっかりなさいな!」
必死にルーシィに言う事を思い出すハッピーとルー。
その横ではバカだといいながらもナツを介抱するティアの姿があった。
「キモ・・・チ・・・ワ・・・ル・・・」
「あ」
「それかいっ!」
ナツの言った『気持ち悪い』にピクッと反応する2人を見てツッコむルーシィ。
「バカナツ!落ちるわよ!」
「う゛お゛お゛・・・落として・・・くれ・・・」
「バカね。いくらアンタが頑丈でも、このスピードから落ちたら確実に死ぬわよ!」
ぺしっと軽くナツの頭を叩くティア。
その表情は変わっていないが、どこか心配そうな雰囲気は感じ取れた。
「うーん、何だろ?ルーシィ、変、魚、おいしー、ルーシィ、変・・・」
「変、キャバ嬢、練り物、おいしー、キャバ嬢、変・・・」
「変って・・・てか、あたしはキャバ嬢じゃないからっ!」
もうお決まりと化したツッコみ。
「あ!」
「何だ、あれは・・・」
全員の視線の先には、煙が立ち上っていた。
煙が上がっているのは、オシバナ駅だった。
『皆さん!お下がりくだ
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