暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第149話】
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。ずっと見てきたからね、私」

「ずっと……?」


 何者なんだ……?

 よくよく考えれば、俺の名前を一発で言い当てたし……。

 それに何だか……、この声に聞き覚えがある気がする。


「……ふふっ。ヒルト?まだわからない?――【私は何度か貴方に話し掛けたり、返答した事があるわよ】?」

「……?――――まさか……!?」


 いつもでは無いが、時折聴こえてくるあの謎の声の事だろうか……?


「ふふっ。正解よ?お昼前にも貴方に応えたでしょ?」

「……確かに、応えてるし――声も似てる」

「……似てるってよりはご本人だけどね」

「わ、悪い……。――だが良かったよ、俺の幻聴じゃなくて」

「ふふっ。私も、貴方に私の声が届いたのが嬉しいよ?」


 屈託のない満面の笑み。

 何故か心臓がドクンッと跳ね上がり、咳払いをして――。


「こほん。――声の正体はわかったが、君の名前がわからないな。自己紹介してくれるか?」

「……やだ、名前可愛くないもん」

「…………」


 予想の斜め上の答えに、ポカンとしていると――。


「し、仕方ないじゃない。私だってまさかあんな名前になるなんてさ……。リヴァちゃんとか、レーゲちゃんとか、ティアちゃんみたいな名前が良かったのに……。まさかむら――」

「むら?」

「ニャッ!?何でもなーいッ!!」


 目まぐるしく表情の変わる彼女に、驚きつつも――。


「でもさ、名前が無いと何て呼べばいいかわからないだろ?――流石にお前とか、あんたって呼ぶわけにはいかないし」

「むぅ……。可愛くないから教えたくないもん……。でも……どうしても呼びたいなら、【ムラクモ】――そう呼んで?……可愛くないけど」

「【ムラクモ】……?――ムラクモ……ってもしかして――」


「…………」


 後ろ向きで屈んだ彼女は、小さく頷く。


「【村雲・弐式】――」

「フルネームで呼ぶなぁーッ!!」


 今にも噛みつきそうな勢いで振り向くムラクモ。

 表情は気恥ずかしさと微妙な怒りでよくわからない表情に。


「わ、悪い悪い――。そうか、前に山田先生が授業で言ってたな。――『ISには意識にも似たようなものがある』って」

「……うん。まあコア自身、実は皆意識があったりするんだけどね?――でも、貴方が初めてかもしれない。ちゃんと私みたいなコアと『対話』を果たしたのって」

「……よく解らんが、凄い事なのか?」

「うん、凄い事だよ。――後でコア・ネットワーク経由で調べるけど、多分初めてかも?」


 そんな疑問符を浮かべつつ、くるりと横に一回回ると、ふわりとスカー
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ