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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
崑崙の章
第23話 「ご主人様を……一緒に守ろ?」
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うにも土豆として流通している分、あえて流通させようとはしないでしょう」

 元々、じゃがいもを『土豆』として普及していたのは巴郡である。
 その栽培は細々としているものの、外へと広めようとしていない巴郡相手であれば、じゃがいもの流通における旨みは少ない。
 更に関税をかければ、あえて流通することを避けようとするだろう。

 現状で、じゃがいもによる特産品化を狙う梁州側にとっては、この作物を梁州外に広めるのには時期が早すぎる。

「桔梗に俺から親書をだすよ。向こうの状況も俺からの親書なら引き出すことができるかもしれないしな。あとで……」
「「「「「じー…………」」」」」
「……だからなんで睨むんだよ」

 劉備、関羽、孔明、鳳統、そしてなぜか趙雲までもが半眼で盾二を見ている。

「……ご主人様ぁ」
「な、なにかな、桃香?」
「ど・う・し・て、厳顔さんの真名らしきものを呼んでいるのかなあ?」
「え? そりゃ向こうが預けてきたから……」
「ほう……つまりは預かるようなお付き合いをしたと」
「……あ、愛紗さん? なんか殺気が漏れているんですけど」
「……やっぱり女性にお優しくしたのですね」
「……やっぱり擦り寄られたのですね」
「しゅ、朱里!? 雛里!?」
「私が放浪して、ようやく主殿にお仕えしようとしている間に、主殿は別の女にうつつを抜かしていたというわけですな。ほぉ〜……」
「…………………………」

 ようやく盾二は、自分が懐かしき我が家ではなく、魔窟に迷い込んでいることを悟る。
 全ては自らのしでかしたことではあるが。

「お師匠様は相変わらずなのだ」
「ちょ、鈴々まで! 俺がなにしたっていうんだ! 出会ったのはたまたまだし、桔梗が巴郡の太守だなんて最初知らなかったし、紫苑だって……」
「「「「「!?」」」」」
「……あ」

 サーッと蒼白になる盾二。
 思わず出してしまった新たな女性の名前に、全員の視線が注目する。

「……だあれ? その人? たぶんそれも、『真名』だよ、ねぇ?」
「あ、あの、桃香さん? むちゃくちゃ笑顔が怖いんですけど……」
「お聞きしたいことが、フエマシタナ、ゴシュジン、サ、マ」
「……その攻撃色の目は、やめてくれませんかね、アイシャサン」
「やっぱり私もついていくべきでした……悔やんでも悔やみきれません」
「あわわ……もげろ、です」
「朱里はともかく、雛里!? 君、今なんて言った!?」
「……英雄色を好む、と言いますからなぁ。もう諦めたほうがよろしかろう」
「な、なにかな、星。そのゴミ虫を見るような眼は……」
「盾二殿……」
「お兄ちゃん……」
「馬正も鈴々も、冷め目で見るのやめてくれないか!? 俺がなにをしたと言うんだよ!」

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