第88話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
「何の用だ?」
男は麻生の顔を怪しげに見つめながら言った。
「武器やその他もろもろ買いに来た。」
「何で俺の所に?
他にもいろいろあった筈だ。」
「知り合いが、あんたの所は品揃えが良いって聞いてなわざわざ足を運んだわけだ。」
「見るからに暗部の組織じゃあなさそうだな。
リストには乗っていなかったし、それじゃあ改めていらっしゃい。
とりあえず、奥に入りな。」
麻生の事を暗部の組織の人間ではないと判断したのか、警戒を解き少し笑みを浮かべて話しかけてきた。
どうやら、疑っていただけで元はよく話すタイプらしい。
そのまま男について行くと、そこにはいろんな物が置いてあった。
「外」にあるような拳銃や爆弾、学園都市が作った対能力者用の装備もあった。
それ以外にも怪しげな薬物や何枚かの紙を挟んだファイルも置いてある。
その中の一つに鍵開けのリスト、と書かれているものがあった。
「それはいろんな人材をリストアップしたファイルだよ。
金さえ払えばその仕事をやってくれるプロだな。」
麻生がそのファイルを見ていたのを見て、説明してくる男。
「さて、何をお探しで?
一応、車とかも扱っているぜ。」
「本当に幅広く取り扱っているんだな。」
「これだけ集めるのに苦労したぜ。
暗部の組織の連中が俺を捕まえようと、いくつも隠れ家にやってきてその度に集めた商品を捨てるのは正直きついぜ。」
完全に麻生の事を暗部の人間ではないと確信しているのか、ペラペラと喋りかけてくる。
部屋の全体を見渡していると、奇妙なモノを見つけた。
「おい、あれも商品の一つなのか?」
麻生が見ている視線を追い、その商品を見て小さく笑いながら男は言った。
「ああ、今回から始めたんだ。
もしかして興味ありか?」
そこには鎖で繋がれた少女が吊り下げられている。
歳は十三歳くらいだろうか。
両手を枷に縛られ、服も下着だけだ。
しかも一人ではない、合計五人もの少女が横に一列に並んでいた。
まるで、商品を陳列させているようだった。
「あれはどこから拉致してきた?」
「おいおい、人聞きの悪いこと言わないでくれ。
拉致したんじゃない、買ったんだよ。」
「買った?」
「あんた置き去り(チャイルドエラー)って知っているか?」
「まぁ人並み程度に。」
置き去り(チャイルドエラー)とは学園都市における社会現象の一つ。
原則、入学した生徒が都市内に住居を持つ事となる学園都市の制度を利用し、入学費のみ払って子供を寮に入れ、その後に行方を眩ます行為。
そういった子供は孤児施設に預けられ、能力の実験などに利用される。
「最近、こういった物を買う
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ