氷の女王
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いるってだけだろ?そいつらの仕事かもしれねぇ」
列車が止まる。
「そうだ・・・私も初めはそう気にはかけてなかった。エリゴールという名を思い出すまではな」
カン、カン、カン、と音が響く。
ボォーッと汽笛の音が聞こえた。
「魔導士ギルド『鉄の森』のエース。死神エリゴール」
「し、死神!?」
「暗殺系の依頼ばかりを遂行し続けついた字だ。本来暗殺依頼は評議会の意向で禁止されているのだが、鉄の森は金を選んだ」
「それなら俺も聞いた事がある。6年前に魔導士ギルド連盟を追放・・・現在は『闇ギルド』というカテゴリーに分類されている」
「闇ギルドぉ!?」
「ルーシィ、汁いっぱい出てるよ!」
「汗よ!」
エルザとアルカの説明に冷や汗を流すルーシィ。
ゴトゴトとエルザの大荷物を引っ張りながら列車を降りる。
「なるほどねぇ・・・」
「ちょっと待って!追放・・・って、処罰はされなかったの!?」
「アンタ、バカね。されたに決まってるじゃない」
「むっ」
突然会話に入ってきたティアにバカと言われ、ルーシィはイラッとする。
「当時鉄の森のマスターは逮捕され、ギルドは解散命令を出された。だけど闇ギルドと呼ばれているギルドの大半が、解散命令を無視して活動を続けているギルドの事なのよ」
それを聞いたルーシィはぶるっと体を震わせる。
「帰ろっかな・・・」
「出た」
まぁ帰りたくもなるだろう。
「不覚だった・・・あの時エリゴールの名に気づいていれば・・・全員血祭りにしてやったものを・・・」
「甘いわね。奴等は掟も守れない愚かな集団よ。半殺しくらいが丁度いいわ」
「ひいいっ!」
エルザの怒りの形相とティアの無表情で淡々と語る姿に、ルーシィは悲鳴を上げる。
「そういう事か。その場にいた連中だけならエルザ1人で何とかなったかもしれねぇ」
「だが相手がギルドまるまる1つとなると・・・」
アルカとグレイの言葉にエルザは頷く。
「奴等は『ララバイ』なる魔法を入手し何かを企んでいる。私はこの事実を看過する事は出来ないと判断した」
そこまで言うとエルザはグレイ達の方を向いた。
「鉄の森に乗り込むぞ」
それを聞いたグレイとアルカは笑みを浮かべ、ティアは表情一つ変えずに魔法書を閉じる。
「面白そうだな」
「久々にやりがいのある仕事じゃねぇか」
「全員まとめて半殺しにしてやるわ」
「来るんじゃなかった」
「汁出すぎだって」
「汁って言うな」
未だにルーシィは冷や汗を流していた。
「で・・・鉄の森の場所は知ってるのか?」
「それをこの街で調べる
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