第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第70話:同じ夢、不思議な夢、本当に夢?
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しまい、堪能出来なくなってしまった。
何だあの銀髪は!?
ロザリーちゃんの頭がある所為で面が見えないけども……何かムカつくぞ!
さっき地下に降りてったのに、何で塔の最上階に姿を現すんだ?
「ロザリー……窓から顔を出してはいけないと言っただろう! 誰かに見られたりしたらどうする……」
馬鹿じゃねーの、あの銀髪!?
美女は皆で眺め楽しむものなんだよ! 独り占めしてんじゃねー!
「おい人間……キサマが居ながら何故ロザリーを退屈させる! 何の役にも立たぬ女だ!」
「言ったわよ……それとも髪の毛を引っ張って、窓から遠ざけた方がアンタのお好みだった!?」
うん。間違いない……まだ顔は見えないけど、この強気発言はあの人だ。
「ふざけるな人間! もしロザリーにそんな事したら、嬲り殺しにしてやるぞ!」
「してないのに何怒ってんのよ!? アンタが力尽くでも窓から離せ的な事を言うから、そんな事をして良いのか尋ねたんでしょ! 全部アンタの独り相撲じゃない……馬鹿じゃないの?」
あぁ……旦那と離れ離れで機嫌が悪いんだろうなぁ……
「くっ、人間がぁ……殺してやろうか!」
口喧嘩に負けた銀髪が、腰から禍々しい形の剣を抜き放ち、ドスの効いた声で脅しかかる。
アレ……この銀髪の声も何処かで聞いた事があるなぁ?
「やめて下さいピサロ様! わ、私が悪いんです……ピサロ様の言いつけを破り窓から顔を出したから……ごめんなさいピサロ様」
あ〜あ……女の子泣かしてやんの。
(キ〜ン)
突如ロザリーちゃんの足下で甲高い音が響いた。
よく見ると彼女の瞳から、真っ赤なルビーが滴り落ちている!
いや正確には、彼女の涙がルビーに変わり、美しい音と共に落ちた床で砕け散っている!
何だ!? 何なんだ一体……
どうして先程から視点がロザリーちゃんだけに固定されてるんだ!?
他の登場人物も見たい……もっと広範囲を映し出してくれよ!
「ロ、ロザリー……泣くな……泣かないでくれロザリー!」
「アンタが泣かしたんだからね。責任取りなさいよ馬鹿!」
「やめて下さい二人とも! 全部私が悪いんです……だから喧嘩しないで下さい」
「す、済まなかった……私が言いすぎた様だな人間……」
困り果てた口調で謝り、先程抜いた剣を鞘へ戻す銀髪。
「別に良いわよ……それと“人間”と呼ぶのは止めてって言ったでしょ!」
取り敢えず仲直りする二人……
そして視線はロザリーちゃんから、もう一人の女性へ移動する……
そこには……
「ビアンカだーーー!!!!!」
ウルフSIDE END
(イムル)
イムルの村に住む全ての人が、この大声で目を覚ました。
「うるせー! 折角夢を見てたのに、目が覚めちゃったじゃねーか! かみ
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