第86話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
男。
運動してもパソコンのキーを叩いてもサマになるという反則的容姿のミスターサワヤカな男。
海原光貴、常盤台中学の理事長の孫で、大能力者の念動力能力者。
だが、此処にいる海原光貴は別人だ。
顔や姿や身長などは全く一緒なのだが、この男は魔術で海原光貴に変装しているのだ。
夏休みの最終日。
麻生はこの魔術師に襲われた事がある。
理由などを説明すると長くなるので省略するが、この二人は襲い、襲われた関係である。
麻生はこの男の本名は知らないがアステカの魔術師という事だけ知っている。
「何故、自分が此処にいるのか、さっきの襲撃は何なのか色々と聞きたい事はあると思います。
その前に彼女の首筋に当てているナイフを退けてください。
話はそれからです。」
海原に言われ、麻生はようやくナイフを当てている人物を確認する。
性別は女性、髪型はお下げ髪のように耳より低い位置で左右に結った髪を、自分の背中の方へと流し、服装は冬服のミニスカートに金属製のベルトを付け、桃色の布で胸を隠しただけの上半身にブレザーを引っかけている。
麻生はナイフを能力で破壊して、その女性から数歩離れる。
その女性は麻生を軽く睨んでいる。
「では、まずは自己紹介からしましょうか。
自分の名前は海原光貴と呼んでください。」
「・・・・・・結標淡希よ。」
「麻生恭介。
それでだ、どうしてこの女は俺を襲うような真似をしたんだ?
土御門から連絡入っていないのか?」
「土御門さんからは連絡はありました。
ですが、結標さんが一般人であるあなたを連れてくるのはおかしいと言いました。
それで土御門さんが、なら試してみれば、と言い今に至る訳です。」
「お前は止めようとは思わなかったのか?」
「自分は確かにあなたの能力を実際に肌で体験しましたがあれを言葉で説明するのは難しかったので、実際に見て貰う方が早いと判断しました。」
爽やかな笑顔を浮かべながら淡々と答える。
それを聞いた麻生はあからさまに舌打ちをする。
やはり、独自で調査をすればよかったと後悔し始めているのだ。
「それでどうでした、結標さん。
彼は足手纏いになりますか?」
海原に言われ、結標はもう一度麻生を睨んで言った。
「確かに能力としては合格よ。
でも、彼が暗部の仕事が初めてなのは変わりはない。
足手纏いと判断したら容赦なく切り捨てるわ。」
そう言って、一人掛けのソファーに座る。
それを見た海原も近くにある椅子に座り、麻生は壁に背中を預ける。
「そうでした、麻生さんは大覇星祭に参加する競技などありますか?」
椅子に座り何かを思い出した海原は麻生に話しかける。
「一応あるが、それがどうした。」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ