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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-41帰還と再会
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宿屋さんは、こっちだよ!」
はしゃぐホイミンは少女の手を引いて宿屋に走り、大人たちはのんびりと後に続く。
宿屋に駆け込んだホイミンは、開口一番に宿屋の主人に告げる。
「こんにちは!ププルくん、いますか!」
宿屋の主人は目を丸くし、微笑んで答える。
「おお、これは可愛らしいお嬢さんだ。うちの悪ガキに、こんな可愛らしい知り合いがいたとは。今呼ぶから、ちょっと待ってくれな。おーい、ププル!」
宿屋の主人は奥に向かって呼びかけ、奥から少年が現れる。
「なんだよ、父ちゃん。手伝いなら、しないよ」
「馬鹿野郎、お前にお客さんだよ。こんな可愛いお嬢さんの前で、馬鹿な口利きやがって!」
父親の言葉に少年がホイミンと少女に顔を向け、目を丸くする。
「え?ぼくに?……知らない子、だと思う、けど」
目を白黒させる少年に、ホイミンが少し照れたように微笑んで言う。
「えへへ、やっぱりわかんないよね!ぼく、ホイミン!人間に、なれたんだ!」
少年が、更に目を丸くする。
「え?ホイミン、くん?え?人間?……女の子?……ええええ!?」
「うん、ぼく、男だと思ってたんだけど。女の子だった!」
「ええっ!?だって、ぼく……一緒に、お風呂に、……こんな、可愛い……。……う、うわああああ!!」
少年は真っ赤になり、脱兎の如く奥に向かって走り去る。
「え?……ププルくん?」
戸惑う、ホイミン。
息子と同じく目を丸くしていた宿の主人が、走り去った息子に気の毒そうな視線を向けた後、ホイミンに向き直る。
「あー、ホイミンくん、いやホイミンちゃんか。なんていうかな、男には、色々あるんだよ。そのうち、落ち着くと思うから。少し、待ってやってくれるかな」
「……うん。わかった」
「そっか。男の子だと思ってたのね、ホイミンのこと」
「そっちのお嬢さんは、ホイミンちゃんのお友達かい?一緒に、遊びに来たのかな?」
「おともだちは、そうだけど。今日はみんなで、泊まりにきたの」
少女が言ったところで、他の仲間たちも追い付いてくる。
「おお、お客さんでしたか。それは、ありがたいことですが。近ごろ、うちの宿に泊まると不思議な夢を見るそうで、客足がさっぱりなんですよ。それでもよろしいですか?」
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