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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
11 帰還の代償
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の者が得る利益が大きければ、それは正義の行いとなる」という旨の教えを受けた。
だが今思えば、それはこの社会で生きていくことを諦めたことだ。
今の社会の根幹全てを変えなければ実現不可能な理屈だ。
冷たい海で凍えながら、このまま死んでしまった方が楽なのかもしれないと思った。
だがそんな時、声が聞こえた。

「あなたは苦しむ必要なんて無いわ。あなたは何も悪いことなんてしてないんだから......」

「!?....君は」

振り返ると見覚えのある少女が立っている。
前に『Memory』に触れた時に垣間見てから頭から離れなくなってしまった美しい少女だった。
甘音色の髪にピンクやワインレッドなどのゴシックロリィタ風のドレスを着ている。
この真っ暗な空間での唯一の彩りと言っても過言ではない。
慈悲に溢れた表情で座り込む彩斗に寄ってくる。

「あなたは正しいことをした。もしあの人たちを放っておいたら、きっともっと多くの人が高垣美弥さんと同じような目にあっていたわ。あなたは自分から悪を選ぶことで多くの人を救ったのよ」
「...僕が抱いているのは、殺した連中へ罪悪感を抱いているわけじゃないよ。むしろ当然の報いだって思ってる。でもね、結果として自分をダメにしてしまったことを悔いているんだよ」

彩斗はこの少女と初めて話した。
甘ったるく優しい声だった。
決して大きめの声ではないが、ハッキリと伝わってくる。
そしてゆっくりと腰を下ろし、彩斗の横に座った。

「それは勇気がなければ出来ないこと。あなたは優しい人よ。誰よりも優しいから、悲しむことも、怒ることも出来るの。それは人にとっては必要不可欠なことよ。彼らにはそれが出来なかった。人とは言えなかった」
「....君はどうして見ず知らずの僕を励ますの?」

彩斗は自分が情けなくて涙が流れ始めていた。
見ず知らずの少女に励まされて立ち直りそうな自分が情けなさ過ぎた。
だが少女はそんな彩斗を自分の胸に抱き寄せた。

「!?.....」

彩斗は驚くも抵抗することはなかった。
優しい抱擁で心が温まった。
この冷たい世界で凍えきった体に心地よすぎる感触だった。

「大丈夫。確かにこの社会のルールからすれば、あなたの行為は間違いになるかもしれない。でも私はあなたを見捨てない。何があっても....」

彩斗はそう言ってくれた少女に愛しさを覚えていた。
今まで自分を心配してくれたのは、メリーとミヤを除けば、この少女だけだった。
少女は少しすると彩斗から離れていく。
悲しそうな顔だった。
別れの時が来たように悲しんでいる。
彩斗は手を伸ばす。
手は届いたものの、彼女は振り返ることはなかった。








「!?......」

彩斗は
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